2016年1月28日

民泊とホームステイ

ホテル不足解消、2020年の東京オリンピック・パラリンピック対策も含めて、最近話題になる「民泊」。宿泊が集中する2020年に限れば、確か前回の東京オリンピックの時には、ホームステイで海外からの観戦客を吸収した記憶があります。当時は、外国人が珍しい時代だったから、ホームステイを受け入れる側のハードルも結構高くて、海外生活経験者とか、外国人との接触機会の多い例えば先生とか、そんな人達が中心に受け入れていた記憶があります。今回も、そう言う機会は多くなるとは思う半面、やはり「観光産業」と言う事を考えると、手軽に安価に宿泊出来る民泊も必要になるんでしょうね。

利用者目線から見れば、便利で安価で安心出来る宿泊場所が増える事は歓迎。勿論、FSPには対応しないだろうから、そういう修行中心の宿泊が終わってからなら、私も利用したい(笑)。実際一番有名なAirbnb等を見ると、もう一流ホテルと遜色の無いような内容で、価格は半分どころから1/3、1/4何て言うところも結構あります。

反対に、提供者目線で観た場合、遊んでいる部屋とか建物が有効に利用されて、しかもお金も入ってくるわけだから、悪い話では無い。実際、建物・住居は、使わないからと締め切ってしまうとどんどん悪くなるので、時々は窓を開けて換気したり、ちゃんと清掃する必要があります。勿論、使用される事による損耗や損傷もあるだろうけど、それよりも死蔵させて朽ちる方が問題ですからね。どの様なやり方内容で貸し出すかという問題はあるけれど、例えばわざわざアパートとかに変えなくても、そのままの形で賃貸収入が得られるとなると、凄く楽です。

で、問題なのは、この二者以外に第三の問題、「近隣住民」という目線も重要なわけです。報道などでもよく言われるけれど、例えばゴミの問題。日本の分別収集は、地域によって多少は差があるけれど、多分世界で一番と言ってよい位厳密で厳しいもの。正直、今日本に来ている中国とかアジア諸国でそこまで要求する事は無いだろうから、そこは彼らのルールで処理されてしまうとトラブルになります。又、生活習慣の違いも大きいでしょうね。私もUS出張中に、向こうのレンタルアパートに住んだことが有り、回りが世界中からの人間だった環境で何ヶ月も生活したことがありますが、もうね、大変。夜中まで騒いだり、週末にBBQするのは良いけれど、凄い臭いのものを焼いたりとか。旅館・ホテルという、限定された空間でなら対処方法もあるけれど、一般住居の一部がそういう空間になってしまうと、そこだけ特別ルールと言うわけにもいきませんからね。だから個人的には、こう言う民泊という考え方には賛成するものの、特にマンションなどの集合住宅のような建物の一部がそういう民泊に貸し出されたときに、問題が大きいんじゃ無いかと思います。ルール作りをこれからやるようだけれど、例えば利用者が何か問題を起こしたときには、その部屋のオーナーが責任を持つ、問題解決する、それが出来ない場合は民泊の許可を取り消す位のことはやらないとダメかも。

そして、今でも多分多数存在しているだろう、怪しい民泊業者を先ずは撲滅させないと。実際に正しいルールで民泊システムが始まってしまうと、そういう部分が余計分からなくなりますからね。旅好きのアルバイトを雇って、日本中の民泊施設を泊まり歩き、ルール通りか問題は無いかを検証する「民泊Gメン/ウーマン」なんて育成したらどうだろうか。雇用創設にもなるし、地域に魅力的な民泊設備が生まれれば、それはそれで観光客誘致にも繋がるだろうし。少し前だって、「民宿」がブームになって、日本中を旅行することが流行った時期がありましたからね。民泊を切っ掛けに、民宿ビジネスがもしかしたら再ブームになるかもしれない。宿泊だけの民泊に対して、地元の食事付きという付加価値が尽きますから。

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