2016年1月10日

電力自由化

この1月から電力自由化がスタートして、様々な企業が電力事業に参入。携帯・スマホビジネス同様、様々な商品とまとめることで割引を行い、顧客囲い込みに奔走し始めています。個人的に一番疑問なのが、従来の地域電力会社以外の企業と契約しても、自分の家に接続されている送電線がその電力会社の専用線が新たに敷かれるわけでは無く、これまでと同じように電力は配電されています。確か、電力メーターはスマートメーターに変更するんですが、データ通信と事なりVPN接続するわけでもないから、多分電力会社の契約を変更しても受け取る電気はこれまで通り。だから、Aという電力会社と新規に契約しても、実際に自宅に届く電気は以前同様Bという電力会社が発電して送電している電気なんですよね。以前も書いたけれど、反原発な人達が太陽光発電とか風力発電をしている会社と契約するのは良いけれど、実際に送電されてくる電気は原発で発電された電気かもしれない。つまり、携帯会社ならdocomoと契約したらdocomoの回線しか使えないけれど、電気ではdocomoと契約しようがsoftbankと契約しようが、名目的にはその会社の回線アクセスするけれど、実際に使用するのは相手の会社の回線かもしれない。だから、例えばA社と契約していても、実際に電気はB社の地域にいると、B社の送電が何らかの理由で止まると、電気も止まってしまうわけです。これ、一寸解せない。

発電会社と送電会社が分離して、それぞれビジネスすることは構わないと思うけれど、発電会社と送電網がそれぞれ一致しないと、電気料金の価格競争って、中身は同じだけれど一番外側の包装紙だけを買えて、「これは〇〇デパートの商品」「これは△△スーパーの商品」と言い分けるだけのような気がする。

最近の、この新電力会社のCMを見ていると、何でこんな業種がと思うようなところも参集して、自らのサービスと絡めて割引料金を提案しています。そのCMを見ていて不思議なのが、「この会社、自ら発電所って持っているのか」ということ。多分、自社発電設備を持っている新電力会社から電力を購入して、それを販売するんだろうけど、言ってみれば電気のMVNOみたいなわけで、それで利益が出るなら最初からその料金で元の電気会社に販売してほしい。まぁ、復号化してそれ以外のサービスも利用して貰い利益を出すことで、全体としてマーケットと安定的なビジネスを確保したいのでしょうけど。結局は、これまでの地域電力会社の寡占を打破するために作った新電力会社だけれど、その多くは地域電力会社の発電に頼ったビジネスをしないと行けないわけで、結局は地域発電会社頼みという何か変なスキームになっている気がします。そうなると、よりコストの安い電力発電を目指さないと行けなくて、原発にも回帰しないと行けないでしょうし、コスト高な太陽光発電とか風力発電は減らされるかもしれない。仮に反原発な人達がそう言う自然エネルギー飲み使いたいというのであれば、それらの発電コストに見合った、今の電気料金の何倍もの電気料金を設定した「自然エネルギー発電会社」と契約して欲しいですよね。食べ物と同じで、安くするだけで無く、その付加価値に見合った料金を払うことも、電気料金の世界に出なければ本当はおかしいはず。そう言う意味で、「電気料金はこれまでの10倍だけど、100%太陽光発電、風力発電、地熱発電の電気のみ使用します」という会社が生まれないとね。でも、それで実歳に自宅に送電されてくる電気は、もしかしたら原発で発電されて送電されてくる電気かもしれないけれど。

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