2015年12月4日

生き残り大作戦

今朝飛び込んできたビッグニュース。不正会計問題からパソコン事業の見直しをしていた東芝と富士通のパソコン事業が統合される鴨というニュース日経の記事では、ここにさらにVAIOも加わる三者連合になるという話になっているけれど、どうだろうか。東芝とVAIOは、実質ノートブックパソコンだけのビジネスなので、統合は難しい気がするんだけど。富士通にしても、デスクトップ機もあるけれど、多分今の時代ノートブック機が半分くらい占めるだろうから、そこに異なるデザインのノートブックを二箇所から導入するにしても大変だろうし。まぁ、そう言う意味では、旧LenovoとIBMのPC部門の統合に、さらに現LenovoとNECPCの統合も似たようなものと言えるけれど。

統合してパイが大きくなれば、それだけスケールメリットが出てきて、コストダウン出来るというのが最大の利点だと思うのですが、仮に富士通と東芝が統合下として、どの程度のコストメリットが生まれるんだろうか。今年はパソコンビジネスも下降気味で、年間出荷台数も1,000万台を切りそうなわけで、富士通がマーケットの20%として年間200万台。それが東芝と合わせても1.5倍程度の300万台に増えたからといって、コストダウン出来るのか。それぞれの製造工場がどうなっているか分からないけれど、それこそ富士通の国内工場で東芝のパソコンを全量製造するとかしても、あまりコストダウンにならないのでは。かえって統合するためのエネルギーが大きすぎて、そのオーバーヘッドが大きくて苦労しそう。

LenovoとNECPCの場合は、NECPCがやはり日本国内マーケットの20%位、約200万台の規模だったところが、Lenovoのワールドワイドビジネスで1,000万台越えの中に入るから、一気に調達コストダウンも可能になりメリットも大きかったと思うんですが、それくらいドラスティックな事をやらないと、国内メーカーはかなり厳しいんじゃないだろうか。記事によれば、まだ海外メーカーとの交渉もしているとのことだけど、少なくとも東芝のパソコンは、何らかの形で生き残ろうと思うのであればかなり厳しい事は確か。富士通のように、ホスト機ビジネスがあるわけでも無いし、どうしても単体でのビジネスになりますからね。唯一のメリットは自社でHDDを作っていることだけど、それだって世界的にはWDとSeagateの2社体勢に集約されつつあるし、多分これからはSSDにどんどん移行していくだろうから、2.5"だけのHDDビジネスでは厳しいのは確か。SONYが入るかどうかは分からないけれど、上手く海外メーカーと組んでLenovo-NECPCみたいな、日本国内での影響力を確保できるくらいの位置を獲得しないと、結局は吸収されて消えていくような気がする。特にVAIOなんて厳しいだろうなぁ... 個人的には紫パソコンの時代から結構すきだったけれど。

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