昨日最高裁で判決が出た「夫婦別姓」と「再婚禁止期間」。夫婦別姓に関しては、合憲判断が出ましたが、どちらかというと最高裁での判断は避けて国会へ投げたという印象。再婚禁止期間に関しては、現行の180日は違憲であり、100日を超える期間は違憲という判断。
夫婦別姓に関して言うと、すでに社会システムに定着していると言う事と、ビジネスネームの利用等で不利益はある程度緩和されているという判断で、これはまぁ妥当な判断かなと感じます。ただ、最近地方行政で行われている、渋谷区の「同性カップル条例」の様に、同性愛者同士、あるいは異性愛者でもパートナーとして籍を入れるまでは至らない者同士が増えてきたらどうするんでしょうね。
再婚禁止期間に関しては、この法律が決められたのがもう100年近く前と言う事もあり、当時の科学ではいつ妊娠したのかと言う事でしか判断出来なかったから仕方なかったとは思うけれど、今ではDNA判定技術も進んでいるわけで、そう言う意味では、再婚禁止期間等無くても、生まれてきた子供のDNA鑑定で判断するという事でも良いように思うんですが。100日という禁止期間を社会通念的な冷却期間と思うのか、子供認知のための科学的猶予期間と考えるのか、ちょっとはっきりしない気がします。それに、確かに子供を妊娠できるのは女性だけだけど、男性側にも同じ期間再婚禁止期間をもうけても良いのでは。生まれてきた子供の父親判定が科学的に出来る時代になったのに、猶予期間を一方にのみ強制するというのは、その部分も男女平等に反する気がするんですが。
今回は「憲法」という大根幹に対して、法律改正という必要性が判断されたわけですが、そのうち夫婦別姓に関しても、同性カップルの場合の「妻」と「夫」の定義なんていう問題が出てきて、その部分の憲法改正が必要になるかもしれないし、女性にのみまだ100日の禁止期間が残る事への反対もあるだろうし、次回はもっと大きな裁判になるんじゃないだろうか。今回の最高裁判決は、夫婦別姓という社会システムと再婚禁止期間という個人(特に女性)に対して、それぞれに対しての判決だったわけですが、そのうちにこの二つの案件が対立するような時代になりそうな気がする。
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