2015年11月17日

サード アンド アウト

今年は、チームの試合の合間に母校の試合が上手くはまり、だから10月11月は毎週末どちらかの試合に行っている感じになり大変。でも、そのお陰か例年以上にフットボールみたい症候群になっていて、これまでは録画しても殆ど観ること無く削除していたNFL中継を、G+、GAORA、NHK BSと、ほぼ全て録画して殆ど観るようにしています。多分数年ぶりというか、5~6年以上まともにNFLの試合は見ていなかったので、ほとんど知らない選手ばかりだし、プレーも知らないスキームが結構あって大変だけど、やはり面白い。

その中で、著名なHCの皆さんやフットボール好きなアナウンサーの方が「残念ながらファーストダウンに届かず、サードアンドアウトでパントです」というような言い方をよくするのが、今更ながら気になります。要するに、3rd Down Conversionが失敗して、4th Down Puntになることを、分かりやすく(?)野球に例えて説明していたことが、いつの間にかプロの皆さんも使うようになったわけですが、個人的には凄く気になります。

確かに日本では馴染みの少ないスポーツだし、見た目はラグビーとかサッカーのような感じなんだけど、プレーの方法は野球のように攻守が別れて交代していくスタイルだから、分かりづらいと言うことはあると思います。だから、日本人にとって一番馴染みのある野球に例えるのが、開設する側から見れば一番分かりやすいし説明しやすいとは思うけれど、野球の3アウトでのチェンジと、フットボールの4th Down Puntはかなり意味合いが違いますよね。

野球では、そのイニングが終了して、確実に次のイニングに入るけれど、フットボールの場合のパントは、まずは陣地を相手側に押し込むという目的、さらにほとんどの場合攻撃権は相手に移動するけれど、相手がファンブルする場合もあるし、そこからのギャンブルだって可能性はある。つまり、1st Downから3rd Downのような、積極的なオフェンスプレーでは無いけれど、決してイニングとイニングの交代のような場面でも無いんですよね。多くの場合は、相手に攻撃権を渡すけれど、その分陣地を押し込むためのパントですが、それだけじゃ無い、だからこそそこから生まれるビッグプレーもあるわけで、そういう部分の面白さ醍醐味を否定しているようなコメントに最近感じてしまいます。例えばあるスポーツから派生して生まれたようなスポーツであれば、オリジナルのスポーツが××なのに対して、このスポーツでは○○です、という言い方も可能だと思うけれど、全く異なるコンセプト・内容のスポーツを利用して比較説明すると、変な誤解を生みそうです。フットボールはフットボールとして、そのプレーが本当に意味するところを伝えていく姿勢が必要なんじゃ無いだろうか。NFLの中継を見ていて、そんなことを感じます。

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