2015年10月2日

公平公正とは

TBS社長が、安保法制報道に対して偏向しているという批判に対して「我々は公平公正を心がけている」と述べたという記事。サンデーモーニングとか深夜のNEWS23だっけ、あの辺りを意識しているんだろうけど、まぁTBS/テレビ朝日と日テレ/フジというのは、それぞれ左翼・右翼の代表みたいな言われ方をしていますからね。ただ、TBS/テレビ朝日は「公平公正」というのはちょっと疑問がある気がする。大体サンデーモーニングの自社コメンテーターが、安保法案は潰さないといけないと明言しちゃうくらいだから。ゲストの、所謂「知識人」が言うならまだしも、身内がそういっちゃぁまずいでしょう。

公平公正とか公明正大とか、なかなかその規準を設定するというのは難しいけれど、少なくともその意見なり発言を聞いていて、仮にそれが自分とは反対の違憲であっても理解出来るというか、論理的かどうかと言う事が必要ですよね。例えば、安保法案に関しても、反対する人達はやたらと「戦争法案」とか「徴兵制」とか「戦争できる国になる」という言い方をしていけれど、それに対してどうしたらそう言う状況が生まれない、必要にならないかという事は説明しない。「話し合いで解決すべき」と言いつつ、実力行動であるデモに関しては寛容すぎる態度をとるし、一番の脅威である中国に関しては何も言わない。反対意見の根拠として、中国がちょっかい出すから日本がそうなるんだから、もっと大人しくしろ、という人が一人くらいいても良いと思うのだけれど、そんな意見は聞いた記憶も無いし。結局は、彼らの視点は日本の態度という狭い範囲だけに関してのみ見ているだけで、もっと大局的に見ていない、見ていても見てみない振りをしているから、どうしても偏っていると感じるんでしょうね。

あと、幾ら免許制だからと言って、一私企業として活動している放送局が「公平公正」という事は有り得ないわけで、大体親会社・関連会社に新聞社や雑誌社も含まれている以上、それらとは完全に資本を分離して独自に活動しないと、どうしたって「影響なし」とは思えない。だから、本来言うべきは、「我が社は我が社の倫理規定に沿っているし、その倫理規定は社会通念上公平公正と判断出来る範囲に収まっている」くらいじゃ無いだろうか。でもそれって、憲法解釈の問題と同じで、自分達は違反していないと思っても、回りに放送法違反していると思って居る人がいれば、違反と言われてしまう。その番組の中で公平公正を担保するのか、放送局として色々な番組全体で担保するのか、あるいは特定の分野で担保するのか、やり方としては色々あると思うけれど、番組というよりもそこに出演しているMCだったりキャスターだったりコメンテーターが同じような人達だと、仮にタイトルを変えても内容は変わらないでしょうね。

まぁ、どこかの国のように、上から一方的に「ダメ」と閉じられるよりも、まだましな社会だと思うけれど、それに甘えていてはいけないよなぁ。

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