TSUTAYAのCCCが民間委託を受けて開設している図書館で、不適切な書籍が貸し出されている問題。最初に始めた武雄市図書館が、書籍購入の問題はあったものの利用者数は増加してある程度期待していた目標達成が出来たことは評価すべきだと思うけれど、だからといって10年以上前の受験参考書とか、風俗関係の書籍等が適切かと言われると大きな疑問符が生まれますよね。
ふと思ったのは、運営委託を受けたCCCは、あくまで書籍業の延長、あるいは古本販売の延長でしか考えなかったのかという事。要するに手持ちの在庫を以下にはけさせるかというのがビジネス目標になったんじゃ無いかと。方や図書館という場所の目的を考えると、確かに古い書籍も要求されるけれど、あくまで学究的・学習的な目的が主であろうから、例えば風俗的な書籍は不要なはずだし、余りに古い参考書類も要求度は低いだろうし、逆に発行部数が少なくても学問的な意味・価値が有るものはある程度コストを消費しても維持していかないといけないし。
結局は、図書館というものはあくまで「貸し手」としての目標があるのに対して、CCCは「売り手」として売れる本を準備しないといけない。ちょっとややこしいのは、その「売り先」は図書館に来る市民利用者では無く、CCCから見ると図書館が「売り先」になるんですよね。だから、自分で自分に販売するとお金が入るようなスキームだから、ある意味何でも可能になってしまう。本来、そこは委託元と受託元での信頼関係が担保されないといけないけれど、そこにビジネスだけが目的になってしまうと、こんな齟齬が生まれてしまうんですね。これからの同様の民間委託事業に対しての、一つのサンプルケースになるんじゃ無いだろうか。
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