2015年10月23日

適材適所

PCWatch、山田祥平氏のコラムから、Windows10で統一されるモバイルデバイスに関して。

山田氏が書いているように、デバイスが変わっても操作環境(=OS)が同一な方が嬉しいわけで、例えば自動車の運転方法が、乗用車と軽自動車で異なると困るわけです。そう言う意味で、MacOSの雰囲気を残しながら、iOSというスマートフォン・タブレット専用の環境を提供しているAppleよりも、さらに一歩先を行こうとしているのがWindows10と言えると思います。ただし、流石にWindows10とは言え、パソコンとタブレットでは同一環境、同一の見栄えは可能でも、それをスマホのサイズで提供するには無理があるし、さらにスマホには「通話」という一番優先される機能もあるため、少なくともパソコンとタブレットのような同一性提供には至らない、というか無理でしょう。

確かにスマホでも高解像度のモデルが有り、パソコンと同じ画面表示をすることは可能だけれど、それってほとんど読めない使えない世界になってしまいます。今の14"でのWQHDですら苦労しているのに(笑)。結局、それぞれのデバイスのサイズや利用目的を考えると、コア環境としてWindows10を利用するのは構わないけれど、その上で動く環境に関してはデバイスに最適化されたもので無いと使いづらい。というか、そのコア環境にしても、流石にスマホとパソコンではかなりシステムリソースに差があるから、同じものをそのまま使うわけには行かないでしょう。最近のスマホだと、64bitのCPUもあるのかな、それならカーネルレベルで共通化も可能でしょうけど、その上のH/Wレベルになるとやはり差がまだ大きいでしょう。当然グラフィックにしても、システムメモリーにしても、あるいはデータを置くストレージサイズにしても、スマホはどうしても制限が大きいから「似て非なるもの」にならざるを得ない。確かデスクトップ、モバイル、タブレットのWindows10は同一SKUでインストール可能だったけれど、スマホなどのデバイスの場合はSKUが違うんじゃ無かったかな。だから、Apple程明確では無いけれど、MacOS+iOSという連携に近いものをMSも考えている気がします。

技術的観点から見ると、確かに山田氏が書かれているように、こっちではこれが出来るが、そっちでは出来ないとかいう「違い、区別」があることは、少し前ならまっ得できたけれど、今の時代は「不満」になりつつあります。でも、じゃぁスマホの5インチ6インチの画面、いゃ8インチくらいあっても良いけれど、Excelのセルを開いて何か仕事をする気になるかと言われると、それは違うのではとも感じます。あるいはWordで文章編集することは可能だろうけど、何十ページもある仕様書をスマホで作る機にはちょっとならない。コストダウン、あるいは技術的な理由から、デバイスを跨いでどの様にサポートしていくかというのはメーカー側の責任である一方、エンドユーザーとしてはだからといってスマホの小さな画面に4Kの解像度一杯にExcelを表示されても困るわけで、使う側として「気持ちの良い環境」はそれぞれのデバイスの特性に合わせて提供して欲しいわけです。そこにメーカーの理由は入れないで欲しいと思います。

裏で走っているOSが、MacOSなのかiOSなのか、あるいはWindows10なのかAndroidなのか、実はエンドユーザーには興味の無いことで、用は画面に表示されたアイコンなりその動作が機敏なのか、という点だけがエンドユーザーの興味、と言って良いわけですから。そこに訴求できるのであれば、裏で何が動いていても構わないんじゃ無いかと。

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