2015年8月1日
オリンピックのロゴ
先日発表された2020年東京オリンピック・パラリンピックのエンブレム。最初にベルギーのリエージュ劇場のロゴと似ているいう訴えが出されて、さらに今度はスペインのデザイン事務所のデザインと配色が似ているという指摘もされていますが、スペインの方は「偶然でしょ」と、こちらは争う意思はないみたい。で、肝心のベルギーの劇場ロゴは、確かに真ん中の長方形部分と、その左上と右下に付いた三角形様部分の組合せは「類似している」と思わせます。でも、エンブレムの方が、その三角形部分が長方形に接続しているのに対して、ベルギーの方は離れている違いはありますよね。また、エンブレムの方は背景が正方形でその中に納められているけれど、ベルギーの方は縁の中に配置されている。
ベルギーのデザインは、多分「T」と「L」を組み合わせたから、左上と右下の部分が生まれているんでしょうけど、東京のエンブレムの場合は、右下の銀色の部分がちょっと意味不明ですよね。好意的に考えると、「T」を180度回転させて重ね合わせたのかもしれないけれど。ただ、デザインの構成要素と思われる、「東京のT」「日の丸の○」「五輪の○」などの組合せを考えてシンブルな形に落とし込むと、やっぱりこういう配置になるのかという気もしますね。右下の銀色の部分が意味不明と書いたけれど、左上の金色と右上の赤丸だけだと上下のバランスが悪いから、その為に右下にも配置したのかもしれませんし。
ちょっと面白いなと思うのが、デザイン関係の人のコメントがWebやテレビでも流されているんですが、皆さん殆ど異口同音に「世界中にごまんと存在するデザインで、たまたま似たようなものがあった」という言い方をされていること。シンプル差を追求すると、どうしても似たような要素の組合せになると言う事で、デザインを仕事にされている方は皆さん同じような悩みというか、多分同様の経験をお持ちなんでしょうね。
今回の場合、IOCでも意匠登録確認もしていると言うことで、手続き上は問題無いだろうし、後はベルギー側の意図が何かを確認して、落としどころを見つけることですけど、なんか向こうは結構強気に出ているみたいな雰囲気もあり、暫くは揉めるのかな。ちょっと勘ぐると売名行為と言う事もあるのかもしれないけれど、ただ素人目には確か似たようなデザインなので、そこはそれなりの理由もあるのかもしれませんし。まぁ、パクリと言うには一寸違いがあるようにも感じますし、出来るだけ穏便に解決されることを祈るだけですが。
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