2015年7月1日

新幹線の安全性の話、ではない

昨日発生した、東海道新幹線内での焼身自殺事件。灯油らしい発火性の液体を持ち込んだ都内の男性が車内、1号車の先頭部分で火を付け、その巻き添えで女性が一人亡くなり、その他重軽傷者の方が沢山出たようです。ふと思ったのが、これが途中の車両、例えば4号車と5号車の間の通路とかで火を付けられたら、もっと悲惨なことになっていたかも。両方の方向に人がどっと移動しますからパニックの度合いも酷くなったのでは。今回の様に先頭部分であれば、そのまま後に移動すれば良いわけですからね。と言っても、今回の事件が解決されるわけでは無いけれど。

まだ報道では詳しい事は分からないけれど、どうやらこの男性はポリタンクで灯油のようなものを持ち込んでいたらしい。そのまま裸で持ち込んでいたのか、何か袋のようなものに入れて隠して持ち込んでいたのか分かりませんが、改札で阻止できていたらとしか思えません。大きな荷物やカバンを持ち込む乗客はよく見るわけですが、そう言う人達を全てセキュリティチェックでスクリーニングするわけにもいきませんしね。仮に裸のポリタンクを持ち込んでいたなら、それはJR東海側の責任もあるでしょうね。少なくとも、中身の確認はすべきだったかと。ただその場合でも、今回の様に余り考えなくそのまま持ち込んだなら今後は阻止できるけれど、計画的に引火性物質を持ち込もうと思ったら、幾らでも方法(偽装)はあるでしょうけど。

また、火を付けるまでの間に、この男性は不審な行動とか見られたんでしょうか。仮にそう言う挙動があったとしたら、今後は飛行機に航空保安官が隠れて搭乗しているように、鉄道保安官みたいな人が必要になるかもしれないけれど、今の新幹線の本数等を考えるとちょっと現実的で無いかも。結局乗客自身が不審者を見かけたら乗務員に伝えておくような心構えが必要になるんでしょうけど、それだって本当に怪しいのか、たまたま気にくわなくてクレームしているだけなのか、その境界線は難しいですよね。かえって、乗務員がそう言うクレームの嵐に振り回されて逆効果になってしまう可能性だってありますしね。

日本の社会が以前ほど回りに目配りしなくなったと言う事はあると思いますが、それも時代の流れという敷かないのかも。昔なら、必ず声を掛けていた、あるいは事前に乗務員に連絡していたような「ご意見番」的な人が居たのかもしれません。ただそう言っても、そういう人が復活するわけでは無く、結局は時代の流れに合わせて自分は自分で守るしか無いんでしょうね。でも、こういう事件は突発的に発生するから被害も大きくなり、後で考えるほど効果的な対策も取れないのが事実。結局は、社会が良くなり経済的にも余裕が生まれればこういうリスクも小さくなるのかもしれないけれど、それとは別に社会が複雑化していけばいくほど、それに対しての反発や疎外感から付いていけない人も生まれるだろうし、それが今回の様な事件の遠因になるんでしょうね。人の心をのぞき込んでその行動を強制的に制御する方法が無い以上、一人一人がそう言うリスクと共に生活しテイルと言う事を自覚するしか対策は無いんでしょうね。

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