PRESIDENT Onlineに掲載されている、アイリスオーヤマの商品開発の記事(前半・後半)。以前アイリスオーヤマが大阪にR&Dの拠点開設するというニュースを聞いた時に、関西地区の家電メーカーのリストラが始まっていた時期だったので、良いところに目を付けたなと感心しました。その成果が遺憾なく発揮されて居るみたい。
記事にも書かれているように、アイリスオーヤマの家電ビジネスの秘訣は、顧客目線での商品開発とそれを市場に投入するまでのスピード感だと思います。特に後者に関しては、どうしても時間が必要となる色々な手続き関係とか、品質確保のための製造準備等をどうしているのか疑問点はあるけれど、まぁちゃんと販売しているのだからそこにも工夫があるんでしょうね。前者に関しては、大企業メーカーなんかでよく陥る「プロダクトアウト」状態になると、なかなか抜け出せないのですが、量販店と言う立場上、生き筋・死に筋商品には敏感だから、開発の切替や工程なんかが工夫されているんだろうなぁ。
凋落が叫ばれる日本の家電メーカーですが、最近は白物家電を中心に徐々に復活してきています。で、ふと思ったのが、じゃアイリスオーヤマでテレビを作ったら、SamsungやLG等に対抗できるものが出来るのか、ということ。でも、アイリスオーヤマ自体が余り手を出さないような気もしますね。理由は、テレビは買って何かするのでは無く、買った時点で目的が終わってしまう商品だと思うから。例えば調理器具なら、買ってから色々と利用目的が考えられるけれど、テレビってチャンネルを合わせて番組を見るだけ。つまり、機能の主導権が放送局に握られているから、そこから先の付加価値を自分で選択出来ないんですよね。だから、4Kとかの高画質化とか、サラウンド機能とかで差別化を図るしか無いけれど、それだって独自技術で何か出来るわけでも無いし。
ラジオ放送がradikoになって、ネット経由でどこでも視聴できるようになったように、映像放送もそのうちネット配信が主流になるでしょう。その時今のテレビチューナーは無くなって、Tabletやスマホでバングサイトにアクセスすれば完了と言う時代になるでしょう。そうなると、テレビの役割って「大画面モニター」にしかならないと思います。HDDレコーダーが普及してきて、手軽に幾らでも好きな番組録画が出来て、しかも放送時と同じ画面品質で再生する事が出来ます。ライフスタイルの変化と共に、所謂「タイムシフト」という視聴方法が、もっと主流になるでしょう。そうなると、今の決まった時刻に決まった番組が流れるスタイルって、無くなっていくと思う。ライブ放送のプレミアム性を作るために、リアルタイムで抽選とか応募する仕組み(Dボタン)を活用する番組も増えてきているけれど、それはそれで一つのアイデア。方や、視聴者の要求としては、自分の好きなときに好きなブログラムを見たいと言う根本的なものがあるわけで、そう言うことを満足させる「次のテレビ」っていうのが、仮にアイリスオーヤマから登場したら、もしかしたらもしかするかも。
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