2015年1月25日

消耗品ブランド

海外からの観光客による日本製品の爆買いは、もう珍しい事では無くなりました。この種のニュースを見聞きする度に思い出すのが、30年くらい前に海外で話題(顰蹙?)になった「ノーキーツアー(農協ツアー)」。日本人が海外に出かけてブランド品を買い漁り、良くも悪くも話題になった時代。それが、今度は場所を日本に移して、海外特東南アジアからの観光客が、日本の日用品を求めて退去して押し寄せる時代に。昨年度は、円安や10月からの免税対象商品拡大等も有り、2013年度にやっと1000万人の大台に達した渡航客数が、今年は一気に30%近くも増加する結果になり、多分この傾向は今後も続きそう。

以前の日本人ブームの時は、海外のブランド品漁りが主流で、ある意味一過性の感じがしましたが、今回の場合はその購買対象が日用品であることが大いに異なるし、以前のブランド品ブームと事なり、今後も継続する可能性があると思います。その最大の理由が、それら購買対象が日々消費されて消えていく「消耗品」だという事。それまで使っていて無くなれば、当然継続して買い足しする必要があるわけで、そこが購入して所持することで満足感を得られるブランド品と事なる点。仮に免税品で購入した物が無くなっても、現地から購入してくれるわけですから、メーカーとして悪いことでは無い。さらに、日用品の単価は安いけれど、今主流になっているアジアからの旅行客は、自分用意外に家族や親類、さらには友人などへのお土産需要が半端ないですからね。結果的に、高価なブランド品を購入してくれる場合と同等かそれ以上の購買力になります。

訪日客増加のため、例えば情報発信とか簡便なWi-Fi環境整備とか色々言われているけれど、その中でも「日本品質」をちゃんと維持した商品作りという、日本人自身の為にもなる行為が重要な要素になっていることも認識しないと。結局は、日本人気質見たいものをちゃんと維持して洗練していくことが、味日本のビジネスや経済活動にとって一番重要な事なんでしょうね。そう言う点を忘れずに仕事をしないといけませんね。自戒も込めて。

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