2014年9月2日

50回と101km

先週からこの週末にかけて、気になるスポーツ関係の話題が二つ。一つは全国軟式野球大会準決勝、中京と崇徳の延長50回の対戦。もう一つはNTV系列の101kmマラソン。

軟式野球のルールって余り詳しくないけれど、過去には公式高校野球でも延長18回で決着が付かず、翌日再試合何ていうこともありましたが、今では15回迄なのかな。また再試合以外にも抽選という選択肢も加わっています。このルールも、過去25回延長(中京商対明石中)や、あの坂東さんの徳島商業時代(地方予選)で、16回+25回の合計41回を一人で投げ抜く何ていうことがあったから作られたものらしい。MLBでも、確か結着が付くまで延長を続けると言うルールだったと思いますが、一度交代した選手が戻れない以上、どんどん選手の体力も消耗するだろうし、そう言う状態で少なくとも高校生レベルのスポーツでそこまで極限状態になるまで試合をすることにどう言う意味があるんだろうか。究極まで自分を追い込み限界を目指すと言う競技種目は、計測系のスポーツ(陸上とか重量挙げとかタイムレース系スポーツとか)ならまだ分かるけれど、対戦系のスポーツだと相手よりも得点を挙げるまで試合を続けるか、一定の期間(例えば9回の裏表まで)を設定して結着を付けるしかありません。大体、元々は9回で結着付けるべきルール化されていることを、その何倍も続けることに意味があるんだろうか。例えば延長は12回迄として、12回終了時でも決着が付かない場合はタイブレーク方式で勝敗を決めるとか抽選で決めるとか、ちゃんと最後を決めないとおかしいんじゃ無いだろうか。大体9回まで進まなくても、コールドゲームで途中中断時でも決着を付けるのに。延長が許されるなら、途中中断の時には消費したイニングに関わらずそこから再開しなきゃフェアじゃ無い気がする。結着が付くまで勝負させるというのは、一件正しいような気がするけれど、でも世の中ってあるルールに沿って動いているわけで、それをちゃんと教えるのも少なくとも高校スポーツの重要性じゃ無いだろうか。しかも今回の場合は、準決勝の結着が付いたら、その2時間後に決勝戦があるなんて、運用がめちゃくちゃですよね。プロ野球がイベント的付加価値を狙って延長戦で決着を付けるのはまだ分かるけれど、学生スポーツならば決められた範囲で結論を出すということを前提にすることが重要じゃ無いだろうか。

もう一つの24時間テレビのマラソンイベント。毎年色々な人がマラソンに挑戦するわけだけど、あれも昔から疑問のあるイベント。確かに意外な人物が人生で初めてのマラソン、それも本家の42.195kmを超える距離に挑戦していく姿は凄いと思うし、時には涙も出るのかもしれないけれど、でも「なんで?」という疑問をいつも感じるんですよね。トライアスロンじゃいけないの? 42.195kmを走るのじゃ駄目なの? もっと別のスポーツじゃ駄目なの? 等等、ツッコミをしたくなる。結局、24時間の放送中ずっと継続できるイベント性が有り、かつ最後に「感動のゴール」という計算出来るフィナーレが準備出来るという点で、ある程度の長距離を走り時間調整も可能で日本人に一番馴染みのあるスポーツとしてマラソンが選ばれるんだろうな。このマラソンの嫌らしいのは、「ゴールするべき時間が決まっている」事なんですよね。過去にはフィナーレに間に合わない場合も有ったけれど、確かフィナーレ前にゴールする事って一度も無かったはず。あれだって、そのランナーが凄く努力して1時間とか2時間前にゴールしたって良いはずですよね。まぁ、以前から批判も多いイベントだけど、ああ言うことを続けていると、いつか大きな問題が発生するんじゃ無いかと毎年ハラハラしてるんですが。ここ最近は、放送翌日の月曜日にマラソンランナーの舞台裏みたいな特番を放送していて、昨日たまたまそれを見ていたけれど、あれってある意味拷問ですよね。しかも、本人が立候補してマラソンしたいと言ってやるならまだしも、ある意味だまし討ちみたいな感じで突然言われて、で芸能人ならテレビ局の依頼を断るわけにも行かないだろうし。さらに言えば、あのイベントを経験して、その後マラソンとは言わないけれど、ジョギングとかスポーツに目覚めて継続している参加者っているんだろうか。確か初めてのランナーは間寛平さんで、彼の場合は特別だけれど、それ以降の参加者でそう言う人は居なかったはずで、そう言う意味でも一過性というのもはばかれるイベントだなと感じるわけです。

どちらもスポーツというよりは、何か修行みたいな感じ。個人的に嫌いな「~~道」的考え方が見え隠れするのが嫌。いゃ、そう言う指導方法とか鍛錬方法を否定するわけじゃ無いけれど、それとは別の方向性のスポーツ(野球やマラソン)に、無理繰り日本的な「~~道」の考えを押しつけているように感じるのが、個人的に拒否感を感じる理由なんでしょうね。いずれにしても、大きな事故に繋がらないことだけは祈ります。

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