2014年7月2日

VAIO株式会社

昨日からスタートした、SONYのPC事業を引き継ぐ「VAIO株式会社」。出荷台数では、以前のグローバルビジネス時の560万台から、1/10以下の30~35万台。しかも、国内市場でのダイレクト販売に集中して、従って廉価モデルの薄利多売ではなく、高付加価値製品に注力して方針とのこと。人員も、以前の1100人から240人と1/4に減って、多分開発関連の人間がほとんどで、マーケットとか企画関係とかの人が削減されたんだろうなぁ。

一台当たりの価格を20万円と想定してそれを年間30万台販売すると、売り上げは600億円ですか。まぁ、実際には400~500億位なんだろうか。部材のコストが上がるだろう事を考えると、結構厳しいかも。VAIO関係の派生ビジネスを上手く転がせば、いろいろと面白い展開もあるかもしれないけれど、どうしてもネガティブな印象が先行するから厳しいだろうなぁ。自分も、たまたまこの春に訪れたNew YorkのOutlet Mallで撤退作業をしていたSONY Shopの印象が強くて、その厳しい現実が先ず浮かんできます。まぁ、自分も似たような境遇に一度遭遇したわけだけど、まだあの時は恵まれていたからなぁ。

まずは既存のPCモデルを販売してビジネススタートするようですが、世の中の流れとしてはTabletやスマホといったデバイスにシフトしていくのは事実。勿論、Ultrabook系とか2-in-1のような特色あるPCとか、企業ニーズに沿ったコスト重視の廉価モデルといったPC類も直ぐには無くなる事は無いだろうけど、ちょっとVAIOが狙うセグメントとは思えない。XperiaとかWalkmanみたいなデバイスと連携出来ると面白いと思うけれど、それも別会社となると難しいんだろうなぁ。

世の中はどんどんスケールメリットを求めて集約する方向に動いているけれど、独自技術とか抜き出た技術を持った企業も残っているのも事実。正し、よほどユニークな物とか、よほど他社の追随を許さない技術が無いと、なかなかそれだけで生き残るのも大変。VAIO株式会社には、是非これまでに無いようなスタイル、機能、デザインの「情報端末」を生み出して欲しいですよね。それが日本のエネルギーになるような。

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