2014年7月28日

監視都市

上海の食肉加工工場での偽装事件に関連して、中国や東南アジアでの現地製造作業の様子を伝えるニュースが幾つかこの週末に放送されていたんですが、ある都市の内容にちょっとビックリ。都市名は忘れてしまったんですが、ここ、市全体で製造工場や農業施設の誘致をしていて、当然ながら遠隔モニターでの24時間監視などもしています。で、驚いたのが、そのモニターが市役所のロビーに並んでいて、誰でも撮影されている作業の様子を見ることが出来ること。一つの企業だけで無く、全ての工場の様子が(多分自動的に切り替えられて)映し出されています。丁度、テレビ局が他局の様子をモニターしていたり、デパートなんかでデジタルサイネージュをやっているような光景でした。あれ、ライバル企業が並ぶこともあるだろうし、当然製造技術とかのセキュリティはどうなっているのか疑問ですけど、正直「そこまでやるか」という感じ。委託元の企業が、東南アジアなどに展開している向上の様子をリモートで監視することは、今では余り珍しくないけれど、行政機関がそこまでやるかというか、流石中国だからそこまで出来るとも言えますよね。

不正行為監視のためとはいえ、でもその映像に監視されている作業者の人達はどう言う気持ちや感情で仕事をしているのか。後ろめたいことが無ければ、目の前にカメラがあるわけじゃ無いから気にならなくなるんだろうか。でも、映し出される映像は清潔な作業衣を着用した製造作業の様子だけど、何故か刑務所みたいな印象を受けたのが一寸ショックでした。

技術の発達で、解像度の良いカメラが安価で利用出来、さらに録画技術や解析技術の進歩で、24時間監視して手製な行為なども直ぐに分かるようになってきたから、こういう設備を入れることも出来るし、それによって効果も出ているんだろうけど、そこまでして監視しないとちゃんとした製品が生まれないと言う事はもっと問題だよなぁという印象も。一寸昔までは「監視モニター」と言えば、作業が終わった後泥棒とかの防災用に使う物だったのが、今では作業中の監視目的で使うと言う時代になったんだよなと、一寸寂しい気持ちも。出、そんな映像を見てふと思ったのが、ウェアラブルデバイスが進歩したら、嘘発見器の機能付きの腕時計型デバイスが登場して、一人一人の作業者の様子をモニターするような状態も将来的には登場したりして。で、不正な気持ちとか状況になるとアラートが上がって... そうなると、モニターに人工的なシグナルを発信する様な皮膚型のフィルターとか登場して...

でも、本当に行き着くところはSFの世界みたいな人間の感情コントロールみたいな話になるんじゃ無いだろうか。それならそれで、ロボットを使うほうが安心出来たりして。そうなると、日本のロボット技術が脚光を浴びて、日本が一大製造拠点になることも夢では無いかも。あっ、ロボットを動かす「電気」が足りないかもしれない...

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