今回の台湾旅行記は一応完了したんですが、「台湾」というやや特殊な国(と、あえて書きますが)に行ってみて色々感じることがあったので、自分のためにも備忘録的に最後にまとめておきます。
仕事で北京には何度か行ったことがありますが、まず同じ中華圏の国であっても雰囲気が全く違いますね。台北は、日本的な雰囲気が凄く感じられます。特に思ったのは、北京の街の中では外に表示されている会社名とか看板の文字が、殆ど「草書体」で書かれているのに、台北は「ブロック体」が殆どだと言うこと。たまに、日本でお馴染みの丸文字っぽいものとか有り、そう言う「見た目」での印象は殆ど日本と同じです。また、道を歩いていたりとか、MRTの駅構内や連絡通路を歩いている時の、「清潔感」というか、ゴミの有無だけで無く歩いている人の服装や雰囲気も、かなり日本に近いものを感じました。そう言う意味で親近感が大いに沸いた、と言う事でしょうか。「日本の植民地時代の影響」が多少は残っているのかもしれないけれど、でもそれよりもやはり台北・台湾で暮らしている人達の「資質」みたいなものが、一番大きな理由じゃ無いでしょうかね。そうなると、じゃぁあの国はどうなんだという話が出てくるわけですが、まぁここはノーコメントということで(笑)。
さらに、台湾で使用している「漢字」が日本で使っている漢字に近い「繁体字」であるので、書かれている文字の意味がかなり把握できると言うこと。自分は古い世代なので、旧字体なんかもある程度分かるし、さらに中国語と英語の語順は同じという知識があると、何となく漢字を英単語に置き換えて意味が通る内容を把握出来ます。大陸中国の場合は、草書体で読みにくい上に使われている漢字が「簡体字」で日本では見ない文字が多いので、先ずそれが理解出来ない。仕事で多少は付き合いがあるので、簡単な文字とかよく使われる文字はなんとか理解出来ますが、文章になると皆目分からない文字が並んでいます。それが草書体でさらに崩されたら、もう自分にとってはアラビア文字とかイスラム文字と同じくらい分からない文字です。自分は、昔習字とかやっていたので、ある程度草書体で崩した文字も分かることは分かるんですが、その元になっている感じが簡略化されていた文字だったりすると、もう分からないですよね。MRTの駅名一つとっても、発音は日本語の漢字読みとは違うけれど、でも日本語的に読めるから、それを「見て」判断することが出来るのは大きいと思います。逆に、英語表記も書かれているけれど、これは逆に日本語的漢字の読み方と全然違う場合が殆どなので、返って分かりにくいですよね。でも、そう言う親和性は凄く助かります。
これは宿泊したホテルがたまたまそうだっただけかもしれませんが、日本語専用の問合せ番号があったり、日本語の表記・メニューが完備していたりと、日本人観光客が多いのでしょう、凄く助かります。さらに言うと、今回の滞在中英語でホテルスタッフと話をする場合が多くありましたが、どの場合でもちゃんと受け答えしてくれていて、下手な日本のホテルよりも英語対応は充実しているのでは無いかと思うくらい。全てのホテルとか全ての施設でそうだとは言いませんが、少なくとも北京で滞在したHiltonとかHyattなんかの状況と比べると、格段に良いと感じました。そう言う点でも安心出来る場所、という印象を強く良く感じましたね。
最初に書いた「雰囲気」にも通じると思うんですが、今回限られた時間・限られた場所しか見聞きしていないけれど、どこの場所に行っても、なんというか「余裕」みたいなものを感じました。勿論、中華系の賑やかな人(服装から、多分大陸からの観光客では無いと思うけれど)も見たけれど、でも日本でも時々見る「迷惑オヤジ」みたいなもので、殆どの人はなんて言うか自分の空間と時間をちゃんと持っていて、それを干渉する事も無いし干渉もされない適度な距離感があるというか。例えば、北京に行った時とか、アメリカなんかで大陸系の集団に遭遇すると、流れを無視してぶつかってきたり人をかき分けて前へ前へという行動をよく見るわけですが、そんなことは今回は一回もありませんでした。それだから、日本人がポッとその中に入っても違和感無く行動出来るんでしょうね。
今台湾では日本ブームとのことですけど、距離的にも近いし気候は良いし、個人的には大いに気に入った渡航先になりました。少し前にグアムに行って、ここはここで手軽にアメリカ的な雰囲気を味わえる場所として気に入ったんですが、グアムよりもいろいろと歩き回れる地域も多いし、雰囲気も良いし、今後は台北に行こうかと真剣に検討中。近い感じとしてはシンガポールも良いんですが、ちょっと遠いのが玉に瑕かな。マイル(=PQM)を稼ぐにはシンガポールが有利ですけど、それなら台北を往復すればと真面目に考えたり(笑)。その気になれば、日帰りも可能ですし、1泊二日でも買い物とかちょっとした観光くらいも可能ですし。兎に角、今回の羽田空港-松山空港は気に入りました。主空港の桃園空港の方が便数も多いし、時間帯も良いのかもしれませんが、成田まで行く手間、桃園空港からの移動の手間を考えると、ちょっとねぇ... エバー航空もスターアライアンスに加盟したので、今度はエバー航空で訪問してみようかとちょっと真面目に考えています。今回換金した台湾ドルも多く残っているし、また近々訪台しないと。(完)
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