2013年8月31日

たった0.07秒、されど0.07秒

イプシロンの発射中止の原因が、機体センサーと管制塔のコンピューターとの信号に0.07秒の差があったからという記事。記事見出しには「たった0.07秒」と書いてありますが、確かに人間の感覚だと0.07秒は一瞬。でも、コンピューターの世界だと、0.07秒=70msとなりかなりの時間差なんですよね。1秒(1 second)の1000分の1がms(ミリセカンド)、その1000分の1がμs(マイクロセカンド)、さらにその1000分1がns(ナノセカンド)。コンピューター内部の動作がnsの世界で、色々な命令や機能を実行する時の動作がμsの世界ですから、msというのは言ってみればもう一仕事も二仕事も終わったような状態。

機体制御なので、一番馴染みのあるWindows何かじゃ無くて、組込系のリアルタイムOSを使ったシステム何だろうけど、何でそれだけの遅延が発生したのか不思議ですね。途中のプロセッサに、何か割り込みとかは言って遅延が発生したんだろうか。それにしても、70msというのは結構な遅延ですしね。まぁ、それを「たった0.07秒」と言ってしまう朝日新聞も朝日新聞だけれど。

朝日新聞の図解では機体内部と外部二カ所で遅延が発生して、合計0.07秒の遅延になったような図が書いてあるけれど、何かシステムの基本的なデザインミスだろうか。いずれにしても、機体本体には異常が無いのは確からしいので、速く再打ち上げを成功させて欲しいですね。

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