2013年4月26日

世界同一賃金

UNIQLO柳井社長の「世界同一賃金」の話が話題になっています。欧米も、日本も、新興国も、同じ賃金になるという風に最初は聞こえたんですが、幾つかのメディアに掲載されている話を読んでいると、どうもそう言う単純なことでは無く、全社的に共通の評価レベルを設定して、同じレベルに達した社員ならば、地域はどこであろうと同じ評価をするという意味のようですね。また、現実問題として、高給である欧米の社員と新興国の社員の給料を、どちら側にしても合わせる事も難しいことも分かっているようですし。言ってみれば、UNIQLOも、日本国内の大企業からグローバル企業蜷累乗は、どこの国・地域の社員であっても、同じではなくても平等な評価を得られる事を目指すという事なんでしょうね。で、それって、多分どこのグローバル企業でも既にやっていることだと思います。実際、自分が努めていた以前のグローバル企業では、もう30年近く前に入社した時からそう言う制度がありましたからね。まぁ、当時は評価レベルは共通でも、評価基準が国や地域によって異なる場合もあったけれど。

で、ちょっと気になるのは、その評価基準やレベルは合わせたとしても、地域や国によっては受ける印象が異なることはどう対応するんだろうかと言うこと。例えば、韓国とか中国って、凄く上昇志向が高く強い国で、言ってみれば欧米的な感覚を持っています。だから、日本では20代後半の社員って、新卒で入った場合でもやっと仕事を覚えて中堅どころになるかどうかというレベルだと思うけれど、韓国とか中国だと、もう課長とか責任有る立場になろうとする気持ちが強いし、その為には転職何かもいとわないんですよね。30歳にもなって、まだ役職にもつけない人間は、その組織で落ちこぼれている、みたいん雰囲気すら感じられます。日本だと、出世街道に乗った人とか起業家ならまだしも、まだまだそんな感じでは無い年齢ですよね。まぁ、そう言う上昇志向とそれを許すスピード感が、躍進の秘密でもあると思うけれど。

ただ、世の中はどんどんグローバル化していくし、物の移動にしても仕事の流れにしても、日本から外に出て、外から入ってくるシステムに変わっています。その流れの仲で生きていく以上は、世界のどこに居るか分からないライバルと戦わなきゃいけないわけで、それが今のビジネススタイルでも有るわけですよね。そう言う意味で、柳井社長の「一億円か100万円か」という言葉や、それ以外の刺激的な部分のみがクローズアップされているけれど、本質はそんなところじゃ無いという理解をしないと、これからのビジネスで生き残る事は厳しいでしょうね。そういう部分を、ちゃんとメディアは伝えて欲しいなと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿