2012年12月10日

ドラフト制度

花巻東高校の大谷投手が、当初のメジャー挑戦から一転して、ドラフト一位指名の日本ハムに入団を決めたわけですが、個人的には当初の目標であったメジャー挑戦をして欲しかったなと残念な気持ち。勿論、本人も含めて納得しての結論だろうから、人がとやかく言う必要は無いんですが、一寸気になっているのが日本ハムがドラフト指名後に大谷選手と面接したときに、韓国の例だったか高校大学から直接メジャーに挑戦してどれだけ厳しいかという資料を見せて説明したと言う事。それはそれで、れっきとした一つのデータだとは思うけれど、その時にじゃぁ日本プロ野球にドラフト上位で入団してどれだけの選手が大成したのか、あるいはその後メジャーに移籍してどれだけ結果を残しているのか、そう言うことも含めてちゃんと説明したのかと言うこと。

高校から直接米国メジャーに挑戦した選手というと、マック鈴木選手なんて記憶にあるんですが、彼はその後日本に戻ってきたけれど決して活躍して成績を残したと言う事では無かったんですよね。それでも、記憶には残っているし、それなりに活躍した時期もあったわけで、彼なりに満足している野球人生じゃないだろうか。

高校生が「何かやりたい」と自分の進路を自分で決めてその道に進もうとしたとき、人生の先輩である両親とか周りの人が、それは良いとか厳しいとか助言することは大切だと思うし、それまでの経験則から多くの場合は適切であるとは思うんですが、でも今回の場合なんかはどうだろうか。例えば、父親が昔同様にメジャー挑戦したけれど左折したというわけでも無いだろうし。よりリスクの少ない日本で実績と経験を積んでからメジャーに挑戦というのは、確かに正道だとは思うけれど、今の日本の閉塞感を生んでいるのはそう言う安全な道を選んで外に出ないようにしていることもあるんじゃ無いのか? 日本ハムが韓国の野球界のデータを示して、これだけリスクが高いと言う例を出したとしたら、それって別の意味では彼らのバイタリティも示しているデータになるんじゃ無いのか? それが良いとか悪いとかは別にして、彼らだってその程度のリスクは承知しているだろうし、それでも外に出て挑戦しようとしている気持ちは日本人も持たなきゃいけないことでは。そう言う意味で、今回のドラフトは残念だし、後々大きな影響がありそうな気がします。

とは言っても、どちらも正しいルールに沿って決めた結果なわけだから、その中で最大の結果を残して、更なる夢に挑戦して欲しいとは思いますが。

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