2012年11月8日

朝令暮改 (2)

「不認可」から「新基準で再審査」と言っていたのに、昨晩には「(今のまま)認可します」という話に。一体、この人はどう言う考えで一つ一つの話をしているんだろうか。しかも、夜のニュースで何かの委員会(?)での発言で、「事務方と意思疎通が出来ていなくて」と、事務方に責任転嫁していたけれど、確か小泉政権の時に外務大臣の時にも、「事務方が」と言うことを何度も聞いた記憶があるなぁ...

今回の騒動は、次の選挙で当選が危ない状況を打破するための話題作りと言う話もあるみたいだけど、仮にその話半分としてもとんでもない話。逆に一切そう言う思惑が無く、本当に自分が信じる教育改革のための発言だったとしたら... 大臣というか、議員資格すら無いと言って良いんじゃ無いだろうか。既存のルールは、確かに良い・悪いはあるだろうし、時間の流れと共にそぐわない部分も出てくるだろうから、常に整合性や正当性を検証しなくちゃいけないと思うけれど、そこにも変更するためのルールはあるはず。単に、自分が一番偉いから何をやっても良いという話は無いはずだし、一番の責任者だからこそ慎重にそして懸命に次のルールは決めないといけないはず。そう言う意味では、彼女がどれだけ正しいことを言っていたとしても、やり方を間違った以上は全く無意味な結果しか生まないことは明らかでしたね。

さらに個人的に許せないと思うのが、今回の騒動が3大学の良い宣伝になったとうそぶいているという記事。例えば、森本防衛大臣がオスプレイの沖縄配備で、「沖縄の基地問題を世界に発信する良いデモンストレーションになる」とか言ったら、許されるのだろうか。あるいは、某国交大臣が八ッ場ダムの建設中止を突然決めて、その後それが覆ったけれど、それを持ってして「国民に無駄な公共施設建設を一考して貰う良い機会になった」とか言ったら納得できるだろうか。あるいは、自ら「国民との契約」とまで言って政権交代をしたのに、結果的に何も出来ずに終わったマニフェストについて、「二大政党制を周知するよい経験になった」とか言ったら許せるだろうか。

また、今回は大学の健全化・高品質のために入り口を狭くすることを考えているけれど、先ずは既存の大学の内容を精査して規準に満たない学校に対する対応の方がもっと重要でしょう。そして、大学側に対しての対応だけで無く、じゃぁ入学する学生のレベルについても考える必要があるのでは。例えば、大学の数が増えて全体のレベルが薄まったこともあるだろうけれど、それと共に上位校のレベルにしても世界から見たら下がっていますよね。それって、入ってくる学生のレベルが下がっていると言う事も一員なのでは。大学での4年間だけが教育活動の全てじゃ無いわけで、それこそ幼児教育から小学校・中学校・高校という全体の流れの中でどう言う教育システムを提供するか、それが一番大事なはず。そう言う、全体的な視点の中で、じゃぁ最高学府である大学教育を改善するためにどうしたら良いかという一番重要な議論が無いままに、単に入り口を絞るという見た目だけ対応してしまう軽率さが、この大臣の資質を全て物語っている気がします。米国ではオバマ大統領が再戦されたけれど、日本はもう良いですからとっとと下野してくれないだろうか。


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