2012年10月10日

ノーベル賞

ノーベル賞を受賞したiPS細胞研究の山中氏。以前この方の記事を読んで感心したことがあるんですが、iPS細胞が世界的にブームになりつつあった数年前、積極的に知財活動をされていたんですよね。それも、利権確保というよりは、効率的に世界中で研究を活性化されて、早く実用化し用というのが目的で、だから研究目的にはロイヤリティ無しで技術供与するとか、そう言う話が珍しいし真摯だなと。だから、海外の研究所から京大のiPS細胞研究上に特許委譲されたりして、今にして思うと山中氏の人柄や態度がなせる技だったんでしょうね。

iPS細胞関連の政府サポートは、この手の科学技術振興に疎い日本国政府としては結構積極的だったと思うけれど、それでも諸外国の援助に比べたらまだまだ足りない。今回の受賞でiPS細胞関連は勿論、「技術立国・科学立国」としてもう少し本腰を入れて欲しいですよね。再生医療を医療観光と結びつけて海外からの旅行者増加も夢じゃ無いかも。でも、その為にはいろいろな技術革新、医療・生物学分野だけで無く、それらを支える医療機器とかも発展が必要でしょうし、さらに言えばそう言う開発・活動を支えるエネルギー確保も重要。その為に原発を再稼働するかどうかはまた別の議論なんだろうけど、でも安定して安価なエネルギー確保は重要な課題ですよね。省電力も必要ではあるけれど、やはり余裕画無いと現状打破や次の段階へのステップアップは難しいですし。

重要なのは、これらのことは短期的な利益には多分結びつかないけれど、中期・長期的成功の可能性は大きいと言う事。その為には継続的な援助や活動が重要で、それが少々飽きっぽい日本人に取っては心配なところ。また、とは言っても、経済的に停滞している日本の状況を、これを切っ掛けに打破して欲しいという気持ちも強くあるわけで、何か刺激策みたいなものも必要でしょうね。色々大変だとは思うけれど、テレビでのインタビュー映像を見ていても、この山中氏の人柄の良さが伝わってくる気がして、非常に好感を持てる研究者だと私は感じるので、是非これからもこれまでのように真摯に研究活動を続けて行って欲しいと思います。

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