PCWatch山田祥平氏のコラムから、電子辞書の話題について。新卒で入った会社が外資系で、しかも開発部門に配属されたため、仕事で使う電子メールの99.99%は英語(日本人同士であっても!)という世界に嵌まってもう30年近く。学生時代は、コンパクトな和英・英和辞典しか持っていなかったのが、どうしても必要になり厚い和英・英和辞典に英英辞典なんかも買いそろえたのは懐かしい思い出です。今でも、時々書店で辞典類を見ることがありますが、引きやすさ・内容の豊富さでは、やっぱり印刷した物の方が便利だし内容も充実しているように感じます。ただ、日々の仕事のみならず日常生活でも「紙に書く」という行為は、精々クレジットカードの控えに署名する程度になり、やはり99.99%はキーボードとディスプレーの世界で「読み書き」しているため、電子辞書との親和性はどんどん高くなります。
特に今使っているATOKの文字変換中にその語句の意味が表示される機能や、カット&ペーストで直ぐに検索出来る一体的な機能は、紙物の辞書を横に置いて作業していた時代から考えると隔世の感があります。もう一つメリットを感じるのは、その同じ動作からWeb検索に移って、いろいろな派生情報にアクセス出来る事でしょうか。中には、使っている辞書データの複製情報だったり、たまたま何かのBlogの中のキーワードに引っかかったりしただけのことも多いけれど、辞書ではスペースの関係で網羅されない情報や、最新の情報にアクセス出来る利便性からはもう逃げられません。
と言いつつ、私も山田氏同様「電子辞書」はPC本体にインストールして使いたいと思いつつ、スマホにも入れたいというか、スマホを電子辞書・電子百科事典デバイスみたいな感じで使いたいんですよね。印刷物だと、何Kgにもなるような「紙情報」が、たかだか100gちょっとのスマホに集約できたら、これは大きなメリットです。ただ、この場合悩ましいのは、そうなるとPCとの連携が出来ない不便さが発生してしまうこと。先にも書いたような、入力作業と連携して透過的に辞書を使うこと出来ず、結局紙の辞書を使うのと同じように、スマホに検索語を入力して必要な情報にアクセスしないといけない。これって結構面倒で、紙の辞書を使った経験があると分かると思うんですが、私なんかは空いている手で辞書のページをめくりながら、何となく必要な場所を見つけることが出来るんですが、それがスマホでは難しい。ある意味「ながら検索」みたいなことが、デバイスが分かれてしまうと難しい。横にあるスマホデバイスのコピー(Object)が、PCの中に仮想的に取り込めて、PC上で操作できれば良いんだけど、それも直ぐにというわけにもいかないし。
電子辞書で欲しいなと思うのは、紙の辞書を適当にページをぱらぱらめくりながら目的の語句に到達出来るように、画面をぱらぱらとめくりながら語句検索というか移動が出来るような機能。これ、結構あるようで無いような気がする。画面表示とかデータ検索の都合もあるんだろうけど、どうしてもまだは検索語を入力して、それに関連するデータを取得して表示するという流れが電子辞書の定型パターンになっているのはもう少し工夫して欲しいなと思います。そうすると、コラムの中で中国語入力できないことのデメリットが書かれているけれど、そう言う場合でも画面をめくりながら(遷移しながら)使うことも出来るわけだし。ただ、そうなると、多分1ページ毎の画面移動になるから大変だろうな。紙の辞書をがばっと何ページもまとめて移動出来るような機能も必須でしょうね。まぁ、紙の辞書になれている、そう言う経験知の多い自分達のような世代だと、そう言うことも感じるんだろうけど、生まれたときから電子辞書になれている世代に主役が移ってくると、逆にそんな余計な機能なんて要らないと言われるんだろうな。それも時代の流れ、進化の流れですね。
パラパラめくり機能は、是非必要だと思う.現在どの辺りまで進化しているのか知らないが、文字入力もしくは途中で候補単語をスクロールする程度しか私は知りません.これではもどかしすぎると思います.使いやすさを求めて何機も購入したが、子供従兄に譲ってしまった.世代が変わっても紙辞書と電子辞書は両立していくと思う.ガバッとページを飛ぶ機能もあれば良いと思う.それが是非必要だと思う.あなたのご指摘はもっともだと思います.
返信削除こんにちは。コメント、ありがとうございます。
返信削除電子辞書に限らず、新しい技術が世の中に浸透するためには、相当する既存技術との親和性・互換性を受け継ぎつつ、どれだけそれを成長・発展出来るかが一番重要ですよね。でも、新しい技術故に既存技術をわざわざ取り込む難しさも有り、そのあたりはエンジニアとしてのジレンマを感じるところでも合ったりします。