昨日は「土用の丑の日」で、全国的に何匹の鰻が日本人の胃袋に収まったのだろうか。「浜松=鰻=うなぎパイ」という全国的な認識があるので、昨日出社した会社でも、その話題が一番のネタだったわけですが、世間で言うほど浜松の人って、鰻食べない気がするのは自分だけ? 確かに、有名な鰻屋さんが駅前にも何件かあるけれど... 実際、浜松での養鰻業って、今はほとんど無いんじゃ無いかな。大井川の方とか、愛知の一色町とかに移ってしまって。昔は、浜松駅から下り方面の新幹線や東海道線に乗ると、暫くして水車が勢いよく回る養鰻池を沢山見ましたが、もう何年も前からそれらの池の水は抜かれて荒れ地状態になっているし。
今年は特に鰻が高騰していて、それは稚魚のしらす鰻が大不況の為だけど、正直「日本人、鰻食べすぎじゃね?」という印象。マグロが乱獲されて数が減っているのと同じような感じ。もっとも、マグロの場合、世界的に爆発的に需要が拡大しているのが最大の理由だけど。ただ、昔は日本のあちこちでそれなりの量が取れていたしらす鰻が、ビジネスになると台湾や中国でも取り出して、さらに数を確保するために、沿岸に来る分だけで無く、産卵場所近くから兎に角上流で捕獲してしまうから、次に卵を産む世代もどんどん減っていったんだろうな。数年くらい、禁漁とかしないと、このまま激減してへたをすると「絶滅危惧種」になってしまうかも。
近畿大学の「完全養殖マグロ」のように「完全養殖鰻」なんて言うことが出来ればベストですが、やっと産卵場所の当たりが付いたくらいで、まだまだその技術確立には道のりは長いし。最近のテレビでは、日本鰻にかわって、アフリカ・マダガスカルとか東南アジア、さらにはアメリカの鰻なんかを輸入して、価格高騰・品不足解消対策に走る業界の様子が放送されていましたが、マグロみたいな妙に乱獲モードにならなければ、それも良いんじゃ無いだろうか。
取りあえず、今年の土用の丑の日は、価格はアップしたけれど何とか皆さんの口に鰻は入ったけれど、来年とか再来年とか、今年の不良の影響がでる時期はどうだろうか。それこそ、高級牛肉並の価格になったりして。昔普通に食べていた物が食べられなくなるのは寂しい事ではあるけれど、食べられなかった物が食べられるようになったり、新しい食べ物が登場したり、これも一つの時代の流れ・文化の変化なのかもしれません。
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