2012年5月26日

見直しの時期

タレントの次長課長・河本氏の母親が、息子の河本氏に十分な収入がありながら生活保護を受けていた事件。昨日、謝罪会見があり、十分な収入を得られるようになった数年前からの需給分は返納するということで、このまま幕引きになりそうですけど、これを機会に制度変更や需給審査の厳格かなど、見直しが必要でしょうね。すでに、年金よりも高い生活保護費を引き下げるという話も出ているようですが、それ以外の特典(医療費免除とか税金免除とか)も見直しが必要かも。

大体掛け金を払ってきてやっと受け取ることが出来る年金と比べて、生活に困窮している人が受け取る生活保護日だけに、最低限の生活水準を維持できる収入や特典を認めることは良いけれど、それが悪用されているならば厳として対処しないと、制度破綻して結局全員が困るだけ。健康保険制度もそうですけど、それで救われる人が沢山いる良い制度は、国民全員で何とか維持していく努力が必要なわけで、この生活保護もどうしても仕事が無い・働けないと言う人の、最後のセーフティバブルというかよりどころのはずなわけで、それが今回の件で多くの疑問を生むことになってしまったわけです。

河本氏の会見の前に親族の人のインタビューや、母親ご本人のインタビューもTVで観たんですが、正直ちょっと違和感を感じたのは、少なくとも私が観たインタビューではすべて、生活保護費受給は当然の「権利」であり問題は無いというような強気の雰囲気を感じたこと。確かに、当初の手続きは問題無かったかもしれないし、扶養関係も問題無かったかもしれないけれど、既得権益ではないわけですからね。線引きが難しいけれど「モラル」の問題だなと、今回の一連の報道を観ていて感じましたね。不況で仕事が無いから困るんだ、と言う話もありますが、じゃぁ仕事が出来れば生活保護を脱却して働くかというと、その切っ掛けになるのは本人のモラル次第。100人が100人、全員が聖人になることは出来ないけれど、ある程度の許容量は許されます。でも、その許容量を超えたときには、それまで暗黙の了解・ルールで運営されていたところに、明確なルール設定をすることもやむを得ないでしょう。

消えた年金も戻らないし、医療費改革も結局自民党時代の「後期高齢者医療制度」を継続するしか無いという体たらくの与党には何も期待出来ないけれど、結局は「事業仕分け、るだけ」なんかやってないで、生活保護の適性検査をやったほうが、捻出される金額は大きいんじゃ無いか?

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