九州電力が、ケーブルテレビでの討論会に自社(=原発再開)に有利になるようにコメントを送るように子会社に依頼したというニュース。褒められた態度とは言えないけれど、日頃「やらせ」で問題視されるメディアがこぞってこの話題を取り上げている様子は、ある意味滑稽にも感じますけどね。例えば読売新聞の記事では、メール(473件)/FAX(116件)の受付数と賛否の数(賛成:226+60件/反対119+44件)が書かれていて、全体で589件のうち、賛成:286件、反対:163件、その他:140件。「その他」という部分の内容が不明ですが、50名位の人が意図的に再開有利の意見を送ったと言う話なので、その分を差し引いても賛成意見の方が反対意見よりも、数としては多い。だから読売新聞の記事から今回のやらせ問題を考えると、確かに行為としては褒められたものではないけれど、地元の総意としては決して反対一色ではないと感じられます。一方で、時事通信の記事を見ると、記事の中ではメール/FAXの総数が589通で、賛成票は286通だったという2点のみ触れられています。確かに、どちらの数字も正しい事実を述べてはいるけれど、これだけだと「地元は賛成反対が拮抗していて、意図的に意見を送った50名分を差し引けば、反対が優っている」という印象を受けます。時事通信に何か意図があったのか、記事の文字数の問題があるのか分からないけれど、でもやらせメールを記事の中心と考えるなら、その同調者数を強調すればよいわけだし、事実のみを伝えるのならが読売新聞のように是非の数字を全部示して判断は読者に任せればいいわけです。そういう意味では、時事通信の記事には何か意図的なもの、「やらせ」っぽいものを感じてしまいます(笑)。
で、これらのニュースを読んで感じるんですが、確かに褒められた行為ではないものの、こういうことってよくありますよね。例えば選挙なんてまさにこういう行
為があちこちで発生するわけで、でも「やらせ」とは言わない。「組織票」と言い換えるわけで、それなら許される(?)場合が多々あります。今のところどこにも言及されていないけれど、じゃ反対票に関しては反対している団体が仲間に投票を呼びかけたりしなかったんだろうか。賛成票の同調者を募るのがダメで、反対票の同調者は良しというのは腑に落ちません。本当に賛否を決めるのであれば、ちゃんとランダムに抽出して、それなりの母数を確保しなきゃいけないわけですしね。一度、それで検証してみればいいのに。
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