隣に座ったTonyさんと名乗る男性。「どこに行くの?」と聞かれたので"Seattle"というと、「自分はシアトルの郊外に住んでる」というので、そこから話が弾みます。「郊外」とは言うものの、シアトルのダウンタウンから少し北に上がった、ピージェット湾の中の小さな島(数十人のコミュニティと言ってました)に住んでいるらしい。で、もっと驚いたのが、仕事の紹介をした時で、「電力会社関係の仕事をしている」というので、半分冗談で「もしかしたら福島に行っていたの?」と聞くと「そうだ」というのでびっくり。直接原子力関係の仕事ではなくて、火力発電のプラント関係の仕事をしているそうで、「テプコとなになに」と最初聞いて、「テプコ?」と思ったんですが「TEPCO」なんですよね、東京電力は。まぁ、話題の性格上余り突っ込んだ内容は迷惑だろうし、こちらとしては一般的な話に持って行こうと思うのですが、「原子力発電は必要か」とか「自然エネルギーは代用にはならない」とか、まぁ向こうからいろいろ聞いてきてくれます(笑)。さらには政治の話になったりして、「次の首相はだれだ?」(いゃ、そう言われても(笑))とか、この方はタイ出身なんだそうですけど、「アジアの中ではアメリカみたいな二大政党政治は無理で、いくつかのメジャーな政党と多くの小政党が連立しながら政治を進めるしかない」というような意見で一致しました。彼は、結構日本人との仕事の経験があるらしく、盛んに「日本人は、何でもシンプルにものを作ろうとして素晴らしい」と何度も言ってました。結局食事が終わってナイトキャップを飲んでお互いに眠りにつくまで、2時間ちょっと話をしましたが、久しぶりにおもしろい体験でした。勿論、日本贔屓のTonyさんは、食事も「和食膳」でお酒も「日本酒」でした。
この日のフライトは、成田出発直後は気流が不安定で、最初のドリンクサービスも少し遅れるほど。でも、その後はほとんど揺れることもなく、安定したフライトでした。で、困ったのがアッパーデッキ一番前の席。最初トイレの横なので、水を流す音とかうるさいかなと心配したんですが、前向きの座席なので頭の位置はトイレとは反対側になり、これは問題ありませんでした。で、問題なのが、操縦席を空けるときに通路に設置するワイヤーの「柵」。これ、食事やトイレで操縦席から出入りするときに、縄ばしごのように通路に広げるもの。片方の壁に作りつけになっていて、使うときはそれを広げて反対側の壁に固定するんですが、今回この固定する作業が何かへたくそで、何度も「ガチャガチャ、ガツンガツン」と力尽くで止めようとCAさんがするものだから、その音が五月蠅くて五月蠅くて。後で耳栓すれば良かったと後悔したんですが、これが失敗でした。あと、トイレは二つ並んで設置されているんですが、パイロットがトイレを使う間、もう一つのトイレの入り口も開放してるんですね。多分セキュリティ手順なんだろうと思うんですが、その空いているトイレの照明と臭いがダイレクトに私の席に流れ込んできます。これもちょっと大変でした。
そんなことで何度か目は覚ましたものの、食事の後6時間近く結構しかり寝ることが出来たのでやっぱり新シートは楽です。SFOにはほぼ定刻通りにタッチダウン。4ヶ月振りのサンフランシスコは結構強い雨模様でした。で、ここまでは良かったんですが、滑走路から抜けて誘導路に入ったところでB744が止まってしまいます。どうも、ゲートが混雑しているようで、結局タッチダウンしてからゲートインするまで20分以上のロスになりました。Seattleへの乗り継ぎは1時間40分あるので問題無いとは思いつつ入国審査上に向かったんですが、そこには「修学旅行?」とも思える、中華系の子供達の団体さんが長い行列を作っていて、一瞬「これはまずいかも」と焦ったんですが、係員がこの団体を横のブースに集めてくれたので、助かりました。この後乗り継ぎ分のスケジュールを確認したんですが、こちらも遅れていて20分位のディレー。余裕が出来たので、RCCに入って一息つくことにしました。(続く...)
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