PCWatch、元麻布氏のコラムから、出荷台数が頭打ちとなり価格低下もスローダウンする日本のPC市場について。少子化、デフレ、その他色々な理由はあると思うけれど、日本だけ得意なトレンドを示すというのは、やっぱり理由が気になりますね。ただ記事を読んでいて思うのは、ここで対象になっているのはあくまで「PC」というカテゴリということ。よく言われていることだけど、日本の場合携帯電話がPCで普通行うようなことの多くを代用しているわけで、PCの普及率が60%頭打ちであっても、それがイコール日本の情報リテラシーが低下していると言うわけでもないわけで。
「PC」の定義を考えてみると、「大画面、大容量、高速処理が可能な情報端末」という言い方が出来るんじゃないかと思うんですよね。どこままでが「大画面」、幾つまでが「大容量」、どれだけが「高速処理」かという境界はあるけれど、一般的な仕事での利用を想定すれば「Office ExcelやPowerPointが快適に利用出来る」というのが、抽象的ではあるけれど一つの目安になると思うんですよね。勿論、個人差もあるだろうし。で、それ以外の作業、例えばGoogle検索だとか一般的なメールのやりとりだとか、あるいはオンラインショップなんかだと、大画面でなくても何とかなるし、容量もそれ程何十GBと言う補と必要もないだろうし、処理速度だって速いには超したことは無いけれど、そんなに重くなるほどヘビーなタスクがあるわけでもないし。
自分なんかが昔から感じているのは、「PC」という多機能な情報端末を手元に持つ利便性は大きいけれど、結局は手元に必要なものは入力装置(キーボード/マウス)と出力装置(表示装置、+オーディオ系?)があれば良いわけで、本体部分は別の場所にあっても困らないわけです。いわゆる「仮想PC」で十分なんじゃないかと思うわけです。「仮想PC」にしておけば、いわゆる「ハードウェア」部分のスケーラビリティも自由に(理論的には)出来るわけで、今のようハードウェアが陳腐化する度に買い換えてデータ移行する必要もないわけです。これってIntelのビジネスモデルに逆行する動きなわけで、Intelとしてもその辺りはあえて言わないのかもしれないけれど。でもIntelだってネットワーク系のビジネスは持っているわけだから、いずれかは「ムーアの法則を意識する時代は終わった」とか言って一気に仮想化に転換するかもしれない。
家庭にある固定PCが、それまでのダイアルアップからADSLをスタートに高速常時接続でその目的と利用方法が大躍進したように、今の無線技術・公衆回線技術が進み、LTEのような高速常時接続がそれなりのコストで常に利用出来るようになれば、時代は一気にThin Clientの時代になりますよね。今実験もかねて、WiMaxを利用して自宅の母艦を利用したりデータを共有したりすることをしてるんですが、かなり使えます。勿論、まだスピード的に不満はあるので、データ的に思い画像系とか動画系の処理は難ありですけど。今回の震災でエネルギー系が今後の課題として今大きく取り上げられていますが、もう一つネットワーク系に関しても今回問題がいろいろと生まれたわけで、その解決策として近い将来に全国を網羅する高速通信網を多重化して実用化する、何て言うことを考えても良いこと。
PCの価格が下がってきたと言うことは、いろいろな意味があると思うんですが、個人的にはそのスピードが止まると言うことはマーケットの需給が均衡したということであると思うんですよね。と言うことは、後はバランスが崩れて一気に値崩れするしかないわけで、(今の)PCの時代って実はそろそろ終焉しつつあるのではないかと。となると、次のデバイス、情報端末みたいなものを作らないといけない時代になっている、とも言えるように思います。それがまだハッキリと見えないのは、必要なパーツ(=ネットワーク?)がまだ足りない部分があるからで、一旦それが埋まれば一気に加速しそうな気がします。さて、自分はそれに乗り遅れずに進めるだろうか...
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