焼肉チェーン店の生肉(ユッケ)を食べた子供が亡くなり、それ以外にも食中毒を訴える事例が発生した痛ましい事故。子供のころには「豚肉や鳥肉は火を入れないといけないけれど、牛肉は生でも食べられる」と言われていて、だから豚肉や鶏肉はよく火を通すけれど、牛肉のステーキには「レア」とかあるんだなと納得していたんですが、そうじゃなかったんですね。生食として基準があるのは、馬肉と馬のレバーだけとのこと。最も、今回の事故の場合は、フグのように肉自身に何か問題があったわけではなく、その取り扱いに問題があったからのようですけど。日本人の場合、「刺身」を食べますから、もともと生食と言う行為自体に心理的抵抗が少ないので、食べる方だけでなく販売する方も楽観的な認識があるのかもしれませんね。例えば、冷蔵庫に入っていれば大丈夫とか、真空パックにすれば大丈夫とか。
先日、とある居酒屋に会社から帰宅した後に入って夕食代わりに一杯飲んで帰宅したんですが、ここで最初に頼んだお刺身の盛り合わせに少し問題が。まぁ、地元の舞阪直送の新鮮な魚のお刺身ということで、お値段も安いし内容的にも五点盛りとそこそこだったんですが... 食べ始めて暫くしたとき、マグロの赤身だったか、口に入れたときに「水臭さ」を感じたんですよね。食器なんかを洗いっぱなしで、そのまま乾燥したときに感じるような匂い。それなりに流行っている様子だし、そんなにいい加減な感じはしなかったけれど、まな板とか包丁とか水洗い、酢洗いしてないのかなとちょっと不安に。お店的に今回の事件とは関係無いけれど、ちょっと生食に対しての感覚が楽観的になってきているのかなと言うことを感じますね。
最近では"Sushi"や"Sashimi"も一般化してきたUSでも、「生肉」を食べる光景ってそう言えば見た記憶がありませんね。「ステーキのレアがあるじゃないか」と言われるかもしれないけれど、結構火が通っているし、確かUSの調理基準では何度で何分以上調理するというルールがあったんじゃなかったかな。もともと生食は「野蛮な行為」という文化背景がありますしね。まぁ、そういうワイルドな感覚が、イコール「スタミナが付く・精力が付く」という考えに繋がるんだろうけど。一方で、調理済みの食品を摂取している最近の人間の胃腸にとって、生食の素材は消化しづらいので体力的に劣る子供や高齢者は余り節酒しない方が良いという話も聞いたことがあります。今回の場合はO-111という細菌なので、それとはまた違う原因だけど、それでも何でもかんでも子供に食べさせれば良いという話でもないですしね。そういう意味では、親・保護者の責任もあるように思います。ただ、お客として来店して出された食事をその場で検査する方法は事実上無いわけで、そうなるとお店の責任が大きいことは確かですよね。
「牛肉だから」とか「ユッケだから」と言うことではなく、普通に安心して食事を食べることが出来るかどうかという意味で今回の事件の反省が今後の飲食業界に生かされることを祈ります。
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