2011年5月26日

審判の目線カメラ

現在行われているプロ野球の交流戦。その中でも昨日の巨人-ソフトバンク戦で使われたのが、アンパイアの頭の上にカメラを付けて「審判の目線」での映像。リアルタイムでの映像使用はなくて、あくまでビデオリプレー扱いでしたが、試みとしては非常に評価したいですね。最近では例えば超高速カメラでバッティングの瞬間を切り出したり、天井からピッチャーマウンドからバッターボックスまでの様子を映し出したり、なんだかんだ言っても日本で一番人気のあるスポーツ中継は努力しているなと思います。昔と違って、そのプロ野球中継ですら視聴率低迷に苦労する時代だからこそ、こういう工夫は重要だと思います。

実際の映像は、確かにこれまで見たことの無いような視点からの構図だったので新鮮でした。でも、審判のマスクに付けるという制限上、カメラの解像度が低いので映像が荒かったり、また多分固定焦点(無限遠)なのでピントも甘かったり、一番個人的に困ったのがカメラを付けている審判が微妙に頭を動かすので、映像が揺れてしまい船酔いみたいな感じになったこと。カメラの位置も、マスクの上に取り付けているのでどうしても上から見下ろす感じになりますね。出来れば、右か左目の横辺りにカメラを付けられると良いんですけど。

今回は、マスクの上に(多分)CCDカメラを付けて、腰の所に無線機を付けて映像を飛ばしていたそうですが、その無線機のサイズが結構大きなものでした。多分バッテリーが多くを占めるのかな。でも、今の技術ならもっと小型化出来ますよね。SDメモリーにWi-Fiが入るくらいだから。コインバッテリーにSDメモリーサイズのWi-Fi回路等を組み合わせて、マスクの中に組み込むことが出来るようになれば、例えばキャッチャー目線とか、バッター目線の映像とか今後出てくるかもしれない。実際に視聴に耐えるレベルの映像になるかどうかは分からないけれど、そういう努力って必要ですよね。実際フットボールでも同じようにQBの目線カメラとかやってますし。

スポーツ中継って、競技自体の面白みも勿論必要ですけど、その見せ方にも工夫があるとさらに魅力が倍増されるし、そういう努力をしないと魅力あるコンテンツとして今後は生き残れないでしょうしね。コストや技術など難しい問題は色々あるとは思うけれど、最近は高性能のビデオ機材の値段がかなり下がっていたり、Ustreamのような個人がライブ中継するようなことも技術的には可能なので、ある程度のやる気があれば結構素人でも面白い仕組みが作れそう。

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