2011年5月7日

浜岡原発一時停止

昨日突然発表された、浜岡原発一時停止の「要請」。こういう時期だけに、その決断自体には賛意は多いとは思うけれど、いつも通り「思いつき・唐突」という枕詞が付く「決断」に感じますね。ニュースを読む限りでは、当事者の中部電力、地元にも事前の説明は無かったみたいだし。まぁ、防潮堤が準備されて運転再開が出来るだろう2年後には、この人はもういないはずなので、今なら何を言っても自由というのはあるけれど。

ここで問題なのは、今回の要請は「対策が出来るまでの一時停止」であり「停止(廃炉)」では無い事。つまり、必要十分と思われる対策が出来れば、再び再開する事に対して含みを持たせていること。一応、中部電力が出している防潮堤等の対策完了が目安になっているようですが、それが完了した時に「いゃ、まだ不足している」とか言い出すのだろうか。あっ、その時にはもう居ないわけだから、その時の政権・政府がどう言う判断をするかですよね。その為の行程だとか目標値が無く、単に「危ないから駄目」と言っていることが凄く不安なんだけど。

で、一番の問題は、この停止によって発生する電力不足の影響。中部電力の原子力発電への依存度は、原発が浜岡1カ所ということもあり、ピーク時で18%位、現状では一割前後と言うことらしいんですが、最大供給可能量に対してピーク時の需要量のバッファー分が無くなる感じらしいですね。これは結構きついと思いますね。結果的に、東京電力管内に融通する予定だった60Hz→50Hzの変換電力100万kWもどうするんだろうか。関西電力から融通するという話もあるけれど、関西電力は半分近くの発電を原発に依存しているわけだから、結果的に本末転倒な気がするし。それに、夏の電力不足を想定して活動拠点を関東・東北から、中部・関西に移すことを考えていた企業にとっても「想定外」の事でしょうね。そういうことも含めて、ちゃんとバックアップ体制・サポート体制まで考えての決断なら「英断」ですけど、まあそんなことは...

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