地元を中心になかなか衝撃的だった政府による浜岡原発一時停止要求ですが、結局中部電力の取締役会では結論が出ずに持ち越しに。普通こういう大きな決断をするときには、それなりに根回しとか事前の調整とかあると思うのですが、やっぱり「思いつき決断」だったのね、と。
今の状況を考えると、原子力発電についてはナーバスに考えないといけないと思うし、一方で経済停滞を解決するためには少しでも経済活動を活発にしないといけないわけで、となるとエネルギー供給という面でも単純に止めれば良いというわけではないはず。八ッ場ダムとか、CO2 25%削減とか、花火は華々しく打ち上げるけれど、じゃその裏付けとか実行計画は何? という根本的な部分が何もない前例とどうしても結びつけてしまいます。
停止するにしても、廃炉にするにしても、スイッチをOFFにして直ぐに止まるわけでは無いから、いずれにしても地震や津波対策は必要。しかも、それなりに恒久的な対策には時間がかかるわけで、だから浜岡でも防潮堤施設に2年という年限を言っているわけです。ただ、2年かけて作ればいいのかと言うわけではなくて、短期間で出来る対策を積み重ねて「万が一」の場合に備えつつ、最終的な対策の準備も進めないといけないわけで、今回のように政府が直接「要請」するならば、そういう多段階の対策なり方策も含めて「要請」しないと意味ないと思うんですよね。でないと、中部電力が何を何処までやれば十分なのかという目標も分からないわけだし。「いゃ、福島級の震災・津波でも問題無いように対処しろ」と言うだけでは、結局これまでと同じで、無い物ねだりをするだけだし。
「止める・止めない」という話も重要だけど、もっと「守る」という事について今は考えて実行しなきゃいけないと思うんだけど。その為にも、今は手一杯な福島第一にしても早急に余震とか台風に備えた設備が必要だし、今のところ停止している福島第二や女川での経験則をもっと浜岡なり全国の原発にフィードバックしないといけないはずだけど、それはどうなっているんだろうか。そういう部分こそ、もっと主導権を持って進めるべきだと思うんですけどね。
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