2011年3月15日

大地震備忘録 (1) - 地震発生直後

近い将来必ず来るであろう東海地震の備えのためにも、今回の経験の備忘録を残しておこうと思います。

地震発生が3月11日15:00前。オフィスが21Fの高層階にあったため、発生直後からしばらくはかなり建物が揺れました。昨年竣工したばかりの耐震やエコを意識したビルだったので、大きな揺れには驚いたけれど取りあえず倒壊する事は無いだろうと安心はしていたのですが、最近話題の「長周期振動」に当たったのか横揺れが大きくて、船酔いのような状況には参りました。余震もその後何度か続いたため、本当に揺れているのか気分が悪くなってフラフラしているのか分からない位。ある程度の揺れの時には、窓のブラインドが揺れて窓や横の壁にぶつかる時にカタンカタン鳴るので、あぁ今余震なんだと分かるくらい。これまでの経験では、せいぜい5~6階くらいの場所での地震経験しかないので、今回のような経験は貴重ではあるけれど慣れないでしょうね。

都内の揺れは震度5強と発表されたけれど、震源地が東北地方ということで、実はこの時には遅くなるけれど帰宅する事は出来るだろうと正直高をくくっていました。ところが、M8.8という値や、震源地の様子などが会社内で放送されたNHKの臨時ニュース等を見ているうちに、これは正直まずいかもという印象に変わります。この時点で、近隣の私鉄・地下鉄・JRは停止中。しかも、ビル内のエスカレーター・エレベーターも停止しているため、階段で21Fを往復する気力もなく、取りあえずオフィス内で状況が好転する事を待つしかありません。夕方になり、そろそろ日も傾きだした頃、徒歩帰宅可能者には帰宅許可が出たのですが、悩ましいことに最近引っ越したオフィスから遠い人も多いためかなり悩んだ人が多くいました。自宅の場所も異なるのですが、夕方会社を出た私の周りの人たちが自宅にたどり着いたのは、日付が変わった深夜過ぎと言うことで、ここはちょっと思案のしどころだったかなと思います。

会社に残ることを選択した人たちには、夕方会社に備蓄している食料配布がありました。ただ、あくまで非常食ですので量的には足りません。この後、多分このまま会社で寝泊まりする事になりそうなので、食料や飲み物の買い出し許可が出て、外に出かける人たちなども。同じオフィスビルに入っているコンビニや隣のビルのコンビニでは、殆ど食べ物・飲み物は売り切れ状態でしたが、直ぐ横に大きなモールや繁華街があるので、取りあえずこの時点では食料調達等は何とか出来たようです。ただ、チョコレートとかエネルギーバーとかあるいはクッキーとか、日持ちしていざというときにエネルギーになる非常食は個人的に机の中に保存していた方が良いなと言うのが正直な感想です。

情報収集は、携帯のワンセグ放送が最初は重宝しましたが、これも会社の中で携帯電話を電源(PCのUSB)に接続して使用出来たからこそとも言えます。もし外で携帯のバッテリーだけで使っていたら、多分数時間でバッテリーが上がってしまいますから、これもちょっと今後は考えが必要かも。今回痛感したのは、小型のラジオがあれば良かったかなと思いました。情報収集については、会社の中でインターネット接続も確保されていたので、取りあえずリアルタイムにいろいろな情報収集は可能でした。特に交通情報は、交通機関のHPよりはいろいろなTwitter情報からある程度推測できたので、これは集合知の威力でしょうね。勿論、結構あやふやな情報、デマだろうという情報、親切心からそういう情報を拡散している人など、必ずしも情報内容が全て信用できるものではなかったので、そういうものをある程度見抜くネットリテラシーは必要ですが。逆に言うと、会社以外の場所でこういうネットワークに接続できない場合には、かなりというか殆ど情報収集出来ない状態になるわけで、その時にどうするかは大きな問題ですね。途中何度か携帯電話から自宅に連絡を試みましたが、発信規制で繋がらず、またi-Modeも繋がらない状態でしたから。(続く...)

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