2011年3月16日

大地震備忘録 (2) - 徒歩帰宅

今回徒歩帰宅を選択した人も何人かいて、自分も東海道新幹線が動き出したときに新横浜まで歩こうかと考えたんですが、結局それは辞めました。最大の理由は「地理不案内」ということ。

大体の位置関係は、例えばGoogle mapとか見れば簡単に分かります。ただ、歩きながら詳細な地図を参照出来るわけではありませんし、丁度大きな幹線道路がずっと続けば良いけれど、ちょっと横道に入るとか幾つか道路を渡るような場合、そのまま方向を失うことも考えられます。確実なのは、いつも利用している路線の線路沿いに歩くことですが、これも必ず平行して道路があるとは限りません。地図で見ると、オフィスから新横浜まで横浜の三ツ沢公園を経由してそこから北上すると、ざっと計算して10Km弱。途中休憩するとしても、2時間あれば何とか歩けそうな距離です。一方、いつも利用しているJRの根岸線、横浜線で見ると、逆にぐるっと東側に回り込んで、こちらは15Km位はありそうです。

実際に徒歩帰宅訓練はしたことがありませんが、歩くことは好きなので自宅の周りとか、USに旅行したときには地図を片手によく歩いています。ですから、地図を見てある程度の距離(10Kmとか20Kmとか)を歩くことは苦ではないのですが、ここで問題が一つ。地図上では、例えば10Kmの距離であっても、地図の上では実際のアップダウンが分からないので、場合によっては10Kmの距離であっても20Kmにも30Kmにも等しい負担になることがあると言うこと。地図で見て、1Km位だなと歩き始めたら、途中から急な坂を上らないといけない何て言うことはよくあること。その土地に慣れた人なら、「あの辺に坂があるからそこは遠回りして」とか考えることも出来るんでしょうけど、知らない土地の場合はとにかく最短距離で歩こうと思いますからね。そこで体力を消耗してしまうのが怖いです。特に夜に徒歩帰宅するような場合には。

もし、まだ明るいうちに新幹線が動き出していたら、徒歩で新横浜駅を目指したかもしれないけれど、新幹線が動き出したのはもう夕方で暗くなり始めた頃ですから、結局徒歩での移動は諦めました。地理不案内、携帯できる地図も無いし、懐中電灯もありませんから夜間の移動は危険です。同じ方向に行く同行者があればまだ可能性があったかもしれませんが、それもありませんし。もし途中で何かあった場合、携帯電話もこの時は通じないでしょうし。ですから、徒歩帰宅するにしても、タイミングが重要だなと実感しました。それと、特に女性に多いんでしょうけど、歩きやすい靴が無いと、長い距離は大変。男性でも、革靴などで長時間歩くのは辛いでしょうね。スニーカーとかがオフィスに常備出来ればベストでしょうが、場合によってはワーキングシューズとか、歩きやすい靴をいつも利用するのも、災害に対しての心構えとしては必要なのかもしれません。

それと、今のような気候の場合は、防寒具が必要かも。今回も、5~6人でまとまって帰宅する一人に、自分の手持ちの保温シートを渡してあげたんですが、歩いているうちは暖かくても、途中休む場合や疲れて来るとどんどん身体は冷えてくるもの。結論としては、事前に十分準備しているか、常にオフィスに徒歩とかせめて自転車などで通っているのではない限り、徒歩帰宅に関しては慎重にして、出来れば震災当日は出来るだけ安全が確保できる場所で状況を判断するのが最善の策のように思います。(続く...)

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