2011年1月16日

プロジェクトの危機

今回内閣が改造されて、最大の話題は与謝野氏の入閣。得意の経済財政担当ということで、現内閣としては、もう赤字国債は発行できないし、かといって有効な手段を思いつかない今の状態での苦肉の策という事なんでしょうか。この内閣改造の話を聞いたときに思い浮かんだのが、トラブル続出で運用チームが危機状態になっているプロジェクトチームの状態。お客様には、コミットしたスケジュールで作業を進めているとは言いつつも、無理に無理を重ねて色々齟齬が出ている。表面的には何とかとりつくって見たものの、その影響で別の場所で何倍もの不具合なり無理が発生。結果的に、そういう本来なら何とか出来た状態も規模が大きくなりすぎてしかもタイミングも時機を逸して、何ともしようがない状態になっているのが今の政治と言えるかも。こういう場合にプロジェクトチームがすること、出来ることは一つで、一つはお客様に土下座して何とかスケジュール変更、内容変更を許して貰うこと。違約金で済めばいいけれど、大概の場合お客様から言われるのは「元々のスケジュールと内容の死守」。

となるとプロジェクト運用チームが出来ることは一つだけで、採算度外視で使えるリソースを投入して何とか乗り切ること。こういう場合に、「エース級PM」とか「優秀なチームリーダー」が登場するわけですが、なかなかそういう人材が入ったとしても直ぐに何とかなることはありませんよね。これが、プロジェクトの初期とかせめて半分くらいの時期にそうなるなら、まだ何とか問題を解決・回避して、元の軌道にプロジェクトを再投入することも出来るんだろうけど、殆どの場合プロジェクトの最終フェーズとか、後期のもうプロジェクトの骨格が確定していて大きな事は出来ないような状態なんですよね。

こういう時まず考えるのが、プロジェクトの細分化というか再構成ですよね。期日までに本当に必要な部分をまず最優先にして、それ以外の先延ばしできること、後から対応出来ることは出来るだけ先延ばしにして、必要なリソースと作業量を最適化して、何とかまずプロジェクトはサービスインさせて、その後お客様に影響しないように最終ゴールに向けて「調整」「改善」「改修」という名目で何とか完遂されるもの。でも、政治の場合、そういうことは許されませんからね。

お客様=国民と思えば、何となくこれからのプロジェクト運用チーム(=現政権)に対しての不安や不信感はなかなか消え無いけれど、少なくとも自らの意志で勝ち取ったプロジェクト何だから、もっと責任感と義務感をもって進めて欲しいところです。でもなぁ、満を持して登場したはずのプロジェクト運営チームが、実はビギナーで構成されたルーキーチームだったわけで、やっぱり駄目だろうなぁ...

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