前原"鉄ちゃん"外相が、USのフロリダ州を訪問して新幹線導入のトップセールスをしたという記事。タンパ-オーランド-マイアミという、フロリダ州の主要都市を貫通する路線ですが、ディズニー(オーランド)が有るから、結構需要はありそうな感じもします。でも、日本の東京-大阪-福岡なんかと比べると、需要は小さいような気も。ライバルは、同じく高速鉄道を開発導入している、フランス、ドイツ、そして「独自開発した」らしい中国(笑)らしいですけど、フロリダ州って平地が多いというか、日本のような山間部って無いから、EU系が有利な気がするんですけどね。どちらかというと、日本のような地形でかつ地震も想定される、カリフォルニア高速鉄道の方が日本の新幹線技術を生かせる気がするけれど。
ただ、日本人にとって鉄道って結構身近な公共機関だったりしますが、アメリカ人にとっては大都市圏で生活している人以外にとっては、それ程馴染みのあるものじゃないんですよね。言ってみれば、日本人にとって飛行機を利用する感覚に近いのが、アメリカ人にとっての鉄道利用じゃないかと。逆に、日本人が新幹線とか高速鉄道を利用する感覚で、アメリカ人は飛行機を利用するわけで。で、だからと言うわけではないけれど、アメリカ人にとっての長距離移動は空港間移動であるので、そこから車で目的地まで移動するのが普通。日本のように、鉄道駅の周りにその年・地域の主要施設が集まっているわけではないのから、どのようにどんな場所に駅を設置するのか、それが問題かも。
フロリダの場合、10月位から翌年の5月位までは、避寒地として全米からお年寄りが集まってくるので、そういう人を対象にした「人に優しい車両」みたいなことが出来れば、もしかしたら付加価値になるかも。また、旅行者が多いから、NEXのような大きな荷物も持ち込めるような車両もありかも。新幹線の中で、大きなスーツケースを持てあましている海外からの旅行客をよく見るけれど、今の新幹線は長距離長期間の旅行で荷物と一緒に移動するのに向いてませんね。まぁ、もともとは東京-名古屋-大阪と言うビジネス路線でしたから仕方ないけれど。そういう意味では、カリフォルニアや、N.Y.やシカゴ等の大都市圏・大都市圏間のビジネス路線にこそ、日本の新幹線技術が生かされる気がするけれどどうだろう。
このフロリダもそうですけど、予算(コスト)がやはり最大の問題なわけで、そういう部分では一番開発費が掛かっていない中国新幹線(爆!)とか、韓国新幹線が有利なのかもしれない。日本の新幹線は正確安全なのは良いけれどオーバースペックで割高と言われていますが、でもそれって今世界中で日本の製品が受け入れられている最大の理由でもあると思うんですよね。多分ビジネス的には苦戦すると思うし、受注も逃すかもしれないけれど、でも高品質、安全、正確、という要素が無い日本製品って、どうなんだろう。単純に見えるアニメにしても、結構拘りの世界観や背景設定があるわけで、それが全てでは無いしても、大きな魅力・日本製品が選ばれる理由になっているのは事実。そういう「こだわり」は忘れ欲しくないと思います。
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