2010年12月7日

NHK公式チャンネル

NHKがYouTubeで無料配信を始めるという記事。権利処理された良質なコンテンツが増えることは良いことだと思うし、「HNKは見ないがYouTubeは見る」という層を開拓したいという意図も良いと思います。でも、その配信するソースが「皆様からの受信料」で作られたものであることを考えると、そのコンテンツから誘導して番組DVDや有料サービスへの販売促進を狙ったり、動画再生時にバナー広告を入れてその収益がNHKエンタープライズに入るというのはどうかと思うけれど。さらに、動画の最初に広告を入れるなんていうことまでするなら、その分の利益還元を一般視聴者にしてほしいところ。いつも思うんだけど、ちゃんと視聴料金を払っている人には自由にNHKの番組ソフトにアクセスする権利を与えるとか、例えばこういったビジネスモデルを準備するなら、一般アクセスのユーザーとは別の何か特典があるとか。

先日もハワイに行ったとき、ホテルのテレビでNHKの国際放送が流されていましたが、合間合間にCMが入るんですよね。日本国内での放送に慣れていると、ちょっと違和感を感じます。その放送の仕組みがどうなっているのか分からないけれど、例えば地元のケーブルTV業者がNHKの国際映像配信を購入しているだけなら、別にCMが入っても不思議は無いけれど。でも、ああいった番組を見ていると、NHKって民放と何処が違うのとほんと思ってしまいますよね。よく視聴料は公共放送意地のために必要というけれど、じゃあ民放は「公共放送」をしているわけではないのだろうか。よくTV-CMで、一つの番組で同業他社が被らないようにするというのはあるけれど、NHKからとにかく何処の業種でも同業他社が被ってもCMは契約通り流します、とすれば「公共・公平」だと思うのだけど(笑)。

NHKに限らず放送業界も、これまでの地上波放送のように定型的な番組配信ではなく、もっと視聴者ニーズに沿った自由度の高い配信方法、例えばYouTubeのように自分の好きなときに視聴できるシステムとか、再放送の機会を増やすとか、多チャンネル時代にあわせて内容の選択と集中をするとか、番組の質向上も必要だけれど、放送システムとしての最適化ももっと必要だと思いますね。既存のサービスを使ってこういうことを試してみることはよいことだと思うし、個人的にはそこから新しいサービスが生まれて欲しいと思うけれど、でもこれまでの様子とか見ていると「世の中の流れなのでやってみました」で終わりそうな予感もします。そうでないことを祈って...

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