2010年10月27日

有言不実行

鳩山元首相が、数ヶ月前に自ら表明した「引退宣言」を、周りが望むからという根拠不明な理由で翻意。さらには、現首相の菅総理が所信演説で表明した、「政治と金」の決別の一つ「企業献金」についても、条件付きながらもマニフェストにも書いた公約を努力もしない家に「自粛撤回」。いゃいゃ、これが何年間頑張って駄目ならまだ分かるけれど、ほんの数ヶ月ですよ。もっとも、この人達は、政権No.2の官房長官からして「健忘症」と自ら宣言するほどですからね。まぁ、「官房長官」ならぬ「健忘長官」とは良く言ったもの。小泉元首相が国債の発行額30兆円を超えたときに、あれがけ批判して、しかも「この程度の公約違反果たしたことない」と行ったことに対して避難の大合唱をしたのに、立場変われば、ということなんでしょうか。

で、これから事業仕分け第三弾が始まるわけですが、まさか事業仕分けの目的が「仕分けていることを公開する」のではなく「無駄を見つけて、それをより必要な部分に回す」と言うことも忘れているとか.... 今回はこれまでの一般会計の倍近い規模の特別会計を「仕分ける」んですが、スーパー堤防のように何千億規模の案件もあれば、ジョブカードのように数十億規模のものまであって、本当に無駄を省くなら削減効果の大きいものをもっと積極的に精査すべきなんじゃないだろうか。結局、話題性で大規模案件を見せ球で幾つか準備して、実績値では廃止しやすい廃止しても影響が少ないだろう小口案件を揃えている、ようにも見えます。

というか、一般企業であれば、まずは一律カットでしょう? その中で、優先順位を決めて内部で工夫するのが、ベストとは言わないけれど効率的な方法のはず。いゃ、何時もこちらはそれをやられる方だから、一律カットにはそれはそれで不満はあるけれど、じゃ何かを削減しろと言われてもなかなか出てこないんですよね。大体、元々十二分に潤沢に予算がある訳じゃないから。というか、以前から不思議だったんですが、国から各省庁にお金が下りていると言うことは、それを管理する部門もあるわけですよね。企業で言えば経理みたいな。何でその部門がちゃんと仕事しないんでしょう。単純に出たお金、入ったお金の収支だけ合っていればいいということ? そっちの方が問題じゃないかなぁ。

いゃ、現実問題として全ての取引・全ての購買・全ての支出を毎回精査することは出来ないでしょう。ある程度の裁量は認めるとしても、その中でちゃんと精査して無駄を排除するシステムが無い・出来ないことの解決の方が重要な気がする。大体、「仕分け人」がちょっと調べて分かる程度の無駄なんだから、何で専門家が見て分からないのか。結局、完了排除と言いながら、その完了の準備したシナリオに沿って演じてるだけなんだろうな。映画で、初回がヒットすると、予定が無くてもPart II、Part IIIと作って結局尻すぼみになることが多いけれど、この事業仕分けPart IIIはどうだろう。早くも、Part IIで陰りが見えていた気がするけれど...

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