2010年10月8日

ロースとモモ

へぇーそうなんだと思わず口に出して言ってしまった、「もも肉がロース」という話。まぁ、消費者庁の指導はもっともと思う反面、じゃ魚なんかはどうなんだと思いますね。「xxxx鯛」とか「xxxxトロ」とかあるじゃないですか。有名なのは「シシャモ」ですか。一般に販売されているのは「カペリン(樺太シシャモ)」という似て非なる魚。ただ、Wikipediaを見ていると、原材料名は「カペリン」と正しく表記しないと行けないのに、商品名はその加工品だから「シシャモ」でもいいと書いてある。こっちの方が、詐欺のように感じるけれど。となると、焼き肉店でも、「原材料:もも肉、商品名:ロース」と書けばいいのか。

一見関係なさそうなPCの世界でも似たようなことがありますよね。例えば、SATA(Serial AT Attachment)が登場した頃は、それまでのPATA(Parallel AT Attachment)のHDDがまだ在庫で大量にあったからでしょうか、PATA-SATAのI/Fコンバーターを付けた、「外見SATA/中身PATAなHDD」なんていうのが結構ありました。PATAの部分が律速段階になりますから、SATAと言いつつもそれ程早くない。同じように、USBなんかも、外のコネクターはUSBだけど内部I/FがATだったりして、それ程早くないとか、USB 2.0と言いつつも、内部ではUSB 1.1のChipに繋がっていたり(笑)。

原料を偽っているわけではないけれど、ポテトチップでも、ジャガイモをスライスして上げた「ポテトチップス」と、ジャガイモの粉で形を作って作る「成形チップス(「チップスター」とか)」も、同じ「チップス」と言いつつも全く別物ですよね。まぁ、別に騙そうとして成形チップスを作っているわけではないけれど、時々どっちの製品なのか分からない場合があって、ポテトチップスだと思って買ったら成形チップスでがっかりした、という責任は誰にクレームすればいいのだろうか(笑)。

閑話休題。今回の場合は、もともと上位部位として存在している「ロース」の名称を、それよりも価格的に劣る部位である「もも肉」に使っていたので指導が入ったわけですが、一応その旨告知もしているなら、あまり目くじらたてないでも良いような気がしますね。杓子定規だと、息が詰まるし。ロース(=もも肉)を食べて「美味しい」と思えば、それで良いわけだし、さらに「上ロース(=ロース)」を食べて「流石、上ロースは違う」と思えば、それで良いんじゃないだろうか。「牛肉」と言われて「豚肉」とか「鶏肉」とか出てきたら起こるけれど。襟を正さなければならない場所は、もっと別のところに沢山あると思う。

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