2009年9月17日

鳩山内閣 (2)

今回の新政権・新内閣での「売り」の一つに「脱官僚・政治主導」があるわけですが、昨日の就任会見とか聞いていると、政権交代した高揚感もあるんだろうけど妙に肩に力の入った力み具合が気になりますね。仕事でもそうなんだけど、初めて大役を任されたPMと言うのか、頑張ろうとする前向き感は良いんだけど「失敗できない・必ず成功する」という力みがいろいろな歪みを生み出すんですよね。その際足ることは「失敗を許さないことを部下に強要する」こと。100%成功することは現実の世界ではないわけで、いろいろな問題とか失敗を回避したり解決して進まないといけない。それをいかに上手くマネージするかがPMの腕の見せ所な訳ですが、ここで前に出ようとするPMだと面倒なんですよね。

そう言った意味では、何でもかんでも自分でやろうとしたり、全てを自分が理解しないと気に入らないと言うような性格だと、下で働くものは大変。「脱官僚」はいいんだけど「政治主導」が「政治優先」になると、これもまたおかしな事になるし。これがPMの世界だと、反対側にお客様が居るので、例えば週一で検証会議みたいなものが開催されてチェックが入り修正されることもあるんだけど、国政レベルになるとそう言うことも難しい。本来ならばマスメディアがそれをすべきなんだけど、これまでの様子を見ていると今一つ信用できない部分もあるし。

考えてみると、4年前は全く逆の構図が誕生したわけで、それが4年の間に一気に逆転した。と言うことは、次回はまた逆の構図が誕生する可能性はあるわけで、今回期待値が大きかった分その反動は大きく早くなりそうな気もしています。民主党としては、まず出来るところから実績を作って国民の信任を固めたいんだろうけど、その時にあまりスタンドプレーに走って安請け合いとか迎合するような「見栄えの良い」所だけやるんじゃなくて、まずは経済、そして社会保障と、肝心な部分をおろそかにして欲しくないですね。でも、首相の就任演説で「失敗するかも知れないが、温かい目で見て欲しい」みたいなことを言うようじゃ前途多難ですね。その時点で、少なくともリーダーシップに関しては落第。リーダーならば、例え失敗する確率が高くても「困難に立ち向かい解決する」くらいの迫力がないと。さらに言えば、未知の事柄に対処し解決することを期待するから選挙で選んでいるわけであって、単に日々の仕事をこなすだけなら官僚に任せていればいいわけですからね。何か、あの場面を見ていて「ああ、この人長く無さそう」とつい思ってしまった(笑)。

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