2009年2月22日
マスメディア報道の胡散臭さ
ローマでのもうろう記者会見で辞任した中川氏。私もお酒は飲むし好きだから酒飲みの気持ちは分からないではないけれど、それでもまだ仕事が終わっていないうちから一杯やるのは、たとえ食事の時にワインが欠かせないイタリアでのこととはいえ言訳は出来ないですよね。まぁ、風邪薬や腰痛の薬との複合作用で、実はいつもよりもアルコールの影響が強く出て、本人にとっても想定外の状態だったかもしれないけれど、それだって薬とアルコールを服用することはたぶんほとんどの場合で御法度のはずだし、そういう自己管理が出来ていないということで、この人本人の資質の問題にも思います。さらにいえば、当日現地でもスタッフなり関係者がいたはずで、そういう人間がいつものことと思いつつもちゃんと対応出来ていなかったことも問題でしょうね。会社でいえば、広報担当者、社長秘書室の失態で、関係者が処分されてもおかしくない話。
ご本人だけじゃなくて、実はその会見直前の昼食会にマスメディア関係者も同席していて、それもあってかマスコミ各社の対応も後手というか最初は反応が鈍かったですよね。私もあの会見をちょうどテレビでライブで見ていたけれど、最初は「お酒?」と思いましたもの。でも、私も海外出張時に経験があるからよく分かるけど、渡航した直後のお昼過ぎとかは本当につらいですよね。ヨーロッパだと時差が9時間くらい、私がよく行くUSの東海岸だと13-14時間で、だいたい日本と昼夜がひっくり返った感覚になるんですが、お昼を食べてお腹がある程度ふくらんだ状態での午後のミーティングほど辛いものはありません。だから、私も最初はそういう理解で会見を見ていたんですが、「こりゃぁ後から叩かれるかも」と思ったら案の定ですね。
でも、日本のマスコミにしたって、海外からニュースが報じられてそれで渋々報道をしたようにも見えます。まぁ、たぶん各社の記者なりが昼食時に同席していて後ろめたいということもあったんでしょうけど。そういえば毎日新聞がこの件を伝える記事で「弊社記者は昼食会に同席していなかった」と、いかにも立派そうに書いていたけど、でもそういう場があったことは現地では分かっていただろうし、だいたいあの会見での様子を見て変と思わない「記者」の方が疑問ですよね。中川氏自身は、政治家としては有能でいろいろ実績も立派な人だと思うけれど、あの会見で振り出しに戻った感じ。でも、「身から出た錆」なわけで、まぁこれからがんばればまだチャンスは何度もあるでしょう。あの会見事態は決してほめら他ものではないけれど、ローマでの仕事はちゃんとやって来たわけですから。
で、昨日あたりでは、会見後に博物館を訪問して、そこで立ち入り禁止区域に入ってブザーを鳴らしたとか、触れてはいけない展示物に触れたとかいうニュースが流れていますが、なんで今頃そういうことをいうのかもよく分からない。そりゃぁ褒められたことではないけれど、先方が不問に付したならわざわざ取り上げるような話しでもないはず。今回の会見の話が出てしまったので、わざわざ取り上げている感じ。だから、どの放送局のニュースや新聞の記事を見ても「そういうことがあった」ということを伝えるだけで、「だからなんなの」という話はほとんど見ません。いってみれば、最初の会見報道で後ろめたさがあるマスメデイアが、自分たちを正当化するためにわざと流しているような印象。なんか、先が見えた感じですね。
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