2008年8月19日

批判

もう一つ、北京オリンピックで。中国陸上競技の英雄で、金メダル獲得を全国民が期待していた、110mハードルの劉翔選手。ところが、予選レースを走ること無く、怪我のために棄権。これに対して、中国国内のネットに嵐のような批判が書き込まれているという話。ネット書き込みの過激さでは、韓国の方が一枚上手だと思うけれど(笑)、中国のネットも凄いですね。例えば、日本で野口みずき選手が怪我を隠したままレースに参加して、当日スタートせずに棄権してもあそこまでは加熱しないだろうし、北島康介選手が同じようなことをしても同様。もちろん、十人十色、厳しい批判をする人もあるだろうけれど、それに対しての反論も同じように登場するだろうし。

ふと感じるのは、中国では一般的なメディアは統制されているために、ある程度自由な発言が出来るネットではその反動で歯止めがきかないのかも。中国国内でも、外資系企業で仕事をしているとか、海外での経験がある人ならば、言うべきことと言うべきでないことの区別は十分出来ると思うんですよね。だから、別の言い方をすると、そう言う経験・体験のない人も今の中国ではネットを利用している証拠でもあるんじゃないかと。これって、中国当局もいろいろネットワークの統制はしているけれど、かなり中国という社会組織の根幹に関わる現象じゃないかとも感じます。

オリンピック開催までは、一つの方向に13億人の意志が向いていたのだけれど、オリンピック終了後に、そのベクトルがどういった方向に向くのか。開催前よりも、少なくともベクトルの長さ(=力)が伸びているだけに、その矛先の向き具合が心配です。

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