2025年7月22日

本当の一票の価値

今回の参議院選挙では、色々おかしいと思うことも多数有りました。一番疑問に感じたのが、立憲民主党の蓮舫氏の立候補。元々参議院の東京選挙区の議員だったところ、東京都知事選出馬のために辞職。結果都知事選は3位で落選して、暫くは国政に戻らない、距離を置くと言っていたのに、今回は立憲民主党の比例区の名簿トップで立候補。先ず確実に当選できるポジション。で、東京都の個人選挙区では、定員6名に蓮舫氏辞職による補選で、議席数は7枠。その補選枠には、同じく立憲民主党の塩村あやか氏が当選したけれど、ただし補選なので任期は3年とのこと。本当だったら、蓮舫氏はここに立候補して自分の選択を国民に評価して貰うべきなのでは。勿論、個人区に立候補しても、上位で当選したら3年では無く6年任期になるのもちょっと疑問だけれど、それは仕方ないとしても、やはり比例区で最初から当選確実みたいなのは卑怯なのでは。 

もう一つ疑問だったのは、NHK党から立候補した浜田聡氏が33万票もの得票をしながら、比例区のため落選しているのに、それよりも得票数の少ない候補者が比例区立候補者や個人区で当選している矛盾。立憲民主党の蓮舫氏とほぼ同じ位の得票数を獲得しているのに落選なんて、ちょっと理解出来ない。この浜田氏、なんでNHK党なのか良く分からないけれど、その政治活動には個人的に凄く評価している議員で、非常に残念。もう政治の世界には戻ってこられないだろうけど、こう言う人こそ長く議員活動を続けて、色々重要な質疑を出してほしい議員さんだと思う。

選挙後には、良く「一票の格差」が問題視されるけれど、これだって一票の重さの違いが如実に表れている例だと思うんですが、問題視されることは殆ど無い。個人区は、本来ならば人口で均等割するべきなんだろうけれど、そうすると実際の地方自治体の行政区と異なる分布になるから、多少の違いは許されていると思うんですよね。それでも、流石に補完しきれなくなって、「県をまたいだ合区」も誕生してきているけれど、今後は特に地方はどんどんそういう集約化が始まるんだろうなぁ。逆に東京など大都市圏は、どんどん細分化しないと人口比で追いつかない。「一票の重さ」が、ますます軽量化していくことになりそう。

投票して、自分が一票を投じた議員が当選すると満足感が得られるけれど、落選すると失望感も大きい。それが、今回のように、同じ位得票しているのに落選しているとなると、その失望感は絶望感にまで落ちてしまうかも。裁判などで評価される「一票の格差、重み」は、単純に人口比での評価だけれど、こう言う制度的な格差に関しても考え直す必要があるのでは。特に比例区なんだから、その政党での得票数で判断する以上に、その議員に対して託された一票の重さは、もっと評価しないといけない気がする。

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