2025年7月13日

2009年との違い

 佐々木俊尚氏の引用から、投票前最後の週末に突入した参議院選挙の動向で、予想外の健闘を感じさせている参政党のその党勢獲得の理由。結果的に昔から言われている、確実な支持層となる党員を獲得し、組織力を強化し、地域活動を厭わず地道に進めてきたというのは、最近よく言われるSNS選挙とはまた異なる側面を感じさせます。

今回の選挙で、与党の自公が参議院の過半数を維持出来るかどうか(+50議席以上の獲得)は、際どいところらしい。立憲民主党は、16年前の「政権交代、Again!」と浮かれ気味なところも感じられるけれど、当時と大きな違いには気がついているのだろうか。当時は、其れ以前から旧民主党の勢力が増していて、実は2009年の衆議院選挙前の参議院選挙で、自民党と民主党が交代していて、その上での2009年の選挙だったんですよね。選挙前の情勢でも、やや互角というか民主党が少しリードしているくらいの状態で、全国の選挙区で自民党候補を破り過半数を獲得。結果、あの悪夢の政権スタートとなるわけですが、兎にも角にも当時の民主党は自民党と拮抗するかそれ以上の支持を獲得していたんですよね。

ところが現在の支持率などの数値を見ると、確かに自公の支持率は下がってきているけれど、肝心な立憲民主党は、その自民党の半分以下から1/3位。また、当時との大きな違いは、少数野党が多数存在していることでだと思います。民主党時代の政権は、民主党、社会民主党(社民党)、国民新党の3党連立内閣としてスタート。大勝した民主党が、単独内閣を構成することも確か可能だったけれど、選挙戦のいろいろで連立内閣に。でも、暫くして社民党の福島瑞穂氏が辞任して、亀井静香氏の国民新党との連立政権が続いたけれど、今回は多分もっと多数の野党連合を作らないと、政権獲得には至らないような気がする。逆に現与党の自公も、維新の会とか国民民主党とか、あるいは参政党を連立内閣ゆ呼び込むみたいな話も可能なわけで、あの「悪夢の民主党政権」みたいなものは生まれないとは思うけれど。でも、政治的混乱は暫く続くでしょうね。

多数政党の連立政権は、一見多様な意見が取り入れられそうな雰囲気はあるけれど、同様のケースが多い欧州の場合を見ていると、結構不安定要素になっている気がします。結局どれだけ共通項が大きくても、それ以外の部分がそれぞれの政党の一番の売り物になる場合が多いだろうから、その部分が妥協できない限りは、政権に止まる理由も無くなるという事が直ぐに生まれそうな気がする。そう言う意味では、自民党は「派閥」というかたちで、所謂少数政党みたいな組織が存在しているような感じで、行ってみれば「連邦制」みたいな仕組みに感じています。個々の主張は尊重するけれど「連邦法」が最大の法律という形がある意味最悪の中の最善なのかもしれない。それと、民主党政権時代に決めたこと・始めたことが、結構現在色々な歪みを起こしているようにも感じます。例えば今回の選挙の争点の一つにもなっている、外国人入国や滞在に関しての仕組みや対応に関しては、その流入数の激増とともに増加している気がします。また、所謂「事業仕分け」でどんどん予算を削ったは良いけれど、それによって継承されるべき技術や知識に人材が途絶しているのが現在な訳で、あの責任は大きいと思いますね。どちらが政権を受けても良いけれど、最悪な事態になることだけは避けてほしいなぁ。もう「悪夢の民主党政権」だけはご免ですね。

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