2025年2月2日

AI技術の腕の振りどころ

元産経新聞記者・三枝玄太郎氏のコラム記事。先日の長野駅前殺傷事件の犯人逮捕に繋がった、各種ビデオ映像を繋いで足取りを操作する「リレー操作」に関して。「リレー操作」とは、住宅地などの防犯ビデオや、店頭などの防犯ビデオ、さらには車載ドライブレコーダーの映像などを順番に綱があわせて、犯人の足取りを類推しながら特定していくもの。私は生成AIに関しても、こういう警察捜査にも素人何だけれど、こういうリレー操作に関してはまさに生成AIの腕の振りどころじゃ無いかと言う気がするんですよね。

例えば私が思いつくのは、先ず固定カメラや写真等の映像データを、

  • 撮影場所
  • 撮影方向
  • 撮影時刻
と言った属性データとともに、どんどん生成AIに登録します。同様にドラレコや防犯カメラの映像も、

  • 映像開始時の
    • 撮影場所
    • 撮影方向
    • 撮影開始時刻
  • 映像終了時の
    • 撮影場所
    • 撮影方向
    • 撮影終了時刻 
  • 撮影開始・終了地点を含む地図データ
と言った属性データを点けて登録します。生成AIは、先ず基点となる犯行時、あるいは犯行後で犯人が特定出来る映像をスタートとして、

  1. 属性データから、基点データの撮影場所に近い物を抜き出し、連続すると想定されるデータを拾い出す
  2. 同様に、基点データの撮影開始時刻に近い物を抜き出して、連続すると想定されるデータを拾い出す
  3. 拾い出されたデータを今度は基点データとして、そこから関連すると想定されるデータを拾い出して繋げていく
  4. これを基点データから遡る(犯行前の足取り)方向と、進む(犯行後の足取り)方向のデータストリームを生成AIが構築していく
  5. ある程度足取り操作、あるいは途中でデータ連係が切れたような場合には、人出で補正を加えていく
というようなコマンドプロンプトを与えて(実際にはもう少し詳細化が必要だろうけど)行けば、結構簡単に足取り操作の情報が作成される気がします。勿論、少しのデーターでもとんでもない分岐ツリーが生まれるだろうけど、そこにどんどん新しいデータを追加して、何とでも再評価出来るのが「生成AI」の最大のメリットですからね。今だと、例えばドラレコには位置情報や時刻情報等含まれているから、ドラレコを登録すればそのまま多分利用出来るでしょう。防犯カメラ映像にしても、設置場所は分かっているし、タイムスタンプも中に含まれるだろうから、これもほぼそのまま映像データを生成AIに突っ込めば活用できそう。後は、個人がスマホで撮影したようなデータのように、不確定だけれど結構重要なデータをどれだけ取り込む事が出来るかが重要でしょうね。最近では、既存メディアがそういう一般人からの映像投稿を自分達が利用するために、投稿サイトみたいなものを儲けているけれど、ああ言うものを利用してもいいかも。データをアップロードするだけだから、もし実際の操作に有益であったら、報奨金みたいなものを出しても良いと思う。AIによる偽装映像や悪戯目的の投稿を防ぐために、マイナンバーでスクリーニングするとかしてもいいかも。

今は、記事にもあるように、捜査員の勘と経験が点と点を結ぶ重要な能力なんだけれど、生成AIでもこういう動画を活用してリレー操作の経験を積ませれば、その「経験値」がアルゴリズムとして「捜査AI」に蓄積されて、より精度の高い評価をするように成長するかも。まさに生成AI技術を今投入するべき分野のような気がします。

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