いろいろあって行われた兵庫県知事選挙。最初の頃は、前知事の斎藤氏のパワハラ問題としてメディアでも大きく扱っていたけれど、百条委員会等開かれて色々な情報が出てくると、「それってパワハラでは無いのでは」という意見も逆に大きくなり、その頃から風向きが結構変わってきた気がします。
ビックリしたのは、昨日投開票で直前まで結構接戦とか言われていたのに、20:00になったら直ぐに開票速報が出て「当確」所謂「ゼロうち」が出たこと。それって、出口調査等でもかなりの差が付いていないと言えないわけで、それだけの違いが終盤には生まれていたんだなぁと感じます。その後、メディアの期待値とは反対の結果をどう伝えるのか興味があり、22:00からの「Mr.サンデー」を見ていましたが、何かお通夜みたいな感じの画面でした。しかも、途中流れてきた街頭インタビューでは「メディア信用できない、YouTubeで見た、Mr.サンデーも最近は見ていない」と60代、70代の女性が答えていたのには笑ってしまいました。と言うか、よくその部分使ったよなぁ、自分達の番組で。
番組の中では、あるいは今朝のニュース等でも、斎藤氏がSNSをうまく活用して人気を獲得して得票に繋げたみたいな開設をしていたのだけれど、それはちょっと違うんじゃ無いだろうか。確かにSNSの効果は大きいと思うけれど、浸透度というか拡散力というか、有権者に対しての波及度に関して言えばまだ既存メディア、テレビとか新聞とかの力は大きいと思いますよ。SNS等で、討論メンバー数100万人とか言われても、それはあくまで登録している人数で、その中でアクティブなのは多分一割も居ない位というのはネットでは常識だと思う。それに対して、テレビの視聴率○○%と出れば、それはほぼそれだけの世帯数がその番組を見ていたわけで、そこの差は大きいと思う。ただ、今回SNSが大きな役割を果たしたのは、既存メディアとSNSの情報内容のズレが大きかったことから、既存メディアに対しての不信感が大きくなっていったことは事実だと思う。
SNSには、それこそ0から100迄虚実ごちゃ混ぜな情報が存在するわけですが、そうであってもある程度の傾向というか情報の偏りみたいなものって、既存メディアとオーバーラップする部分も多いと思うんですよね。流石に80%90%重なるとは言わないけれど、60%位は重なっている気がします(あくまで個人的印象)。残り40%が既存メディアの流れとは異なるので「ネットでは」みたいなことを言われて特異性みたいな扱われ方をするんだけれど、それって既存メディアも偏りがあるからそれだけの違いが生まれているとも言えると思うんですよね。それが既存メディアが基底になると想定するから、そもそもの中心がずれているから、中心に近い情報であっても外れているように見えてしまう。でも今回は、60%どころか30%位しか既存メディアとSNSでは共通項が見いだせなくて、70%は違う意見が拡散されていたので、既存メディアから見たらSNSは別世界で理解出来ないことが発生していると感じるんじゃ無いかと言う気がします。ちゃんとキャリブレーションを取れば、自分達の立ち位置が実は大きく偏っているから、本来中立的な意見であっても「偏り」と移ることを既存メディアが今回の選挙で一番反省しないといけないことなのでは。兵庫県政は大変かなと思うけれど、まずは百条委員会の結論をどう付けるのか、さらにどちらも県民の信託を受けて選ばれたはずの県議会と県知事の妥協点がどうなるのか、もしかしたら新しい地方自治のモデルケースになるのかも。
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