2024年10月28日

喜べない野党(多分)

昨日投票が行われた衆議院選挙は、事前の予想通り与党の自民党・公明党が大きく得票を減らして議員数が大きく減る一方で、立憲民主党や国民民主党等野党が躍進。立憲民主党は解散前の1.5倍位に膨れあがり、国民民主党は4倍増する勢い。結果としては、

  • 自由民主党: 256→191 (-65)
  • 公明党: 32→24 (-8)
  • 立憲民主党: 98→148 (+50)
  • 日本維新の会: 43→38 (-5)
  • 共産党: 10→8 (-2)
  • 国民民主党: 7→28 (+21)
  • れいわ新選組: 3→9 (+6)
  • 社会民主党: 1→1 (0)
  • 参政党: 1→3 (+2)
  • その他諸派無所属: 14→15 (+1)
自民党が議席を減らすのは、あれだけメディアで「裏金」と騒がれたら仕方ないと思うけれど、それでも予想以上の落ち込み。国民の不満もあると思うけれど、メディアのネガティブキャンペーンの影響も大きいと思うけどなぁ。一方で、その受け皿として立憲民主党が増えるのは納得出来ない。国会で何もやっておらず、単にメディアキャンペーンに乗っかり「裏金」と騒いでいただけなのに、「自公にお灸をすえる」と言うつもりの人がそんなに多かったのだろうか。ほんの15年前に同じ事をやって、散々な目にあった記憶が無いんだろうか。今回は幸いにして「逆転」するところまでは言っていないので、何とか踏みとどまったと思うけれど、これは意外な結果というか、メディアの責任は重大だと思う。野党の中ではまともな意見が多いと思う国民民主党が躍進したのは、唯一明るい話題かもしれない。地元選出では、椎葉幹事長がそうだけれど、野党でも連立に加わるのでも良いから、是々非々の政治をやってほしい。

立憲民主党は、今回の躍進を喜んでばかり居られないわけで、今後は「責任野党」として国会運営に対してそれなりの責任が言われる立場になったはず。この人数になっても、昔のように「不信任だ、政権交代だ」とか言って国会運営を止めることしか考えないようでは、無責任野党と言われても仕方ない。特に今回の場合は「裏金」と言えば当選できたような雰囲気があるけれど、立憲民主党にも「裏金=不記載問題」の議員は何人も居るわけで、今後は同じように批判されないとおかしいだろうし、さらには日本酒配ったりしていたのに、何故かメディアは取り上げない疑惑の議員とか、これから色々藪は突かれそう。その時には今回の熱量以上に国会議員としての責任を追及して欲しいですよね。ネットで書かれていてなるほどと思ったけれど、前回の政権交代の時には「消えた年金問題」で叩いてマスコミもそれに乗じて、それが政権交代の理由の一つだったけれど、結局自分達が担当したら、「消えた年金問題」の解決も出来ず、「消えたまま年金問題」になっただけで、その後の反省も謝罪もない。今回の「裏金」問題も、自らの身に振ってきてさらに問題が大きく成るんじゃ無いだろうか。

早くも「石破総理辞任、来年の衆参同時選挙」という話も出てきているみたいだけれど、「国民の人気No.1」だった石破氏の人気なる物が、いかに空虚なものだったか今回の選挙が証明したと思う。つまり、メディアが勝手に自分達で盛り上げて、その「人気」に自民党党員や議員が乗っかり、何故か総理になってしまったけれど決定直後から支持率も上がらず、彼らも意外だったんじゃないだろうか。でも、政治素人の自分でも分かるようなことを、内部にいると目が曇るのかなあ。「れば、たら」だけれど、高市氏が地味党総裁だったら、それこそ憲政史上初の女性総理というバリューだけで、20~30議席位はリカバリー出来たんじゃないだろうか。まぁ、その分メディアの当たりは強くなると思うけれど、それ以上の強さで言い返されたら彼らだって黙ってしまうと思うけれど。いずれにしても、政治の停滞、特に経済対策や社会保障など生活に直結する部分でこれ以上混乱することだけは止めて欲しい。そう言う意味では、野党の責任、特に150議席近く獲得した立憲民主党に対しては、これまでの自民党に対して以上に「政治すること」を要求して実現することを最優先させる国民の監視が必要だと思う。そう言う意味では、これまで半分遊んでいた野党は、真面目に仕事をしないといけなくなって本当の意味での真価が問われる時になると思う。それに耐えられるのだろうか。

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