2024年9月13日

発電菌

 「発電菌」なんていうものが居るんですね。やはり自然は偉大だなぁ... 有機物を分解する際に電子を放出する菌を集めて、その僅かな発電された電気を蓄電して、センシングとかモニター作業などに利用しようというもの。350立方センチの電池(単純計算で7cm×7cm×7cm位か)から、1時間当たり10μW、1.8vの電気を取り出せるらしい。

記事の写真を見ると、土が入っている入れ物から電線が出ていて、その電線の先を計測すると1.842Vとか表示されているのは不思議な光景ですよね。これ、直列接続とかは流石に出来ないだろうなぁ。でも、この発電された電力をバッテリーに充電しておいて、そこでDC-DCコンバーターで変換すれば良いだけの話し。それよりも、こう言う簡単な、いってみれば入れ物に土を入れて埋めておくだけなんだから、コストも安いだろうし設置も簡単。発電量が少ないのは量でカバーして、後は蓄電した電力を効率良く効果的に利用出来るユースケースを考えたら、本当に電気の供給に関しては心配入らない遠隔地のモニターシステムが出来そう。

農業にもどんどんネットワークやデジタルが適用されていて、今では遠隔地モニターとかリモート操作なんて言うのも普通に導入されていて、それによって効率的に大規模な農業経営も出来るようになってきています。日本の農業は、色々問題点を指摘されているけれど、一番の問題は多くが個人経営の農家で、効率化されていないことが問題だと思う。さらに、組織だけ企業体にしてもだめで、農地に関しても細かな土地を纏めて一つの大きな土地に集約して、実際の作業効率ももっと向上させる必要があると思う。

その上で、モニターとかセンシングのようなデジタル機器にはこういう安価で常時利用可能なものを利用し、カメラ撮影とかドローンとかアームで何か作業するようなものには、太陽光発電など寄り発電量の大きな技術を利用するような、TPOに応じた棲み分けをしてやれば、全体の導入コストも下がるだろうし、それぞれの技術も意味を持ってくるんじゃないだろうか。こう言う事って、TOKIOのDASH村とか、所さんの科学の里とかで実証実験をやってみてくれないかなぁ。発電量などでは及ばないけれど、太陽光発電は太陽光パネルの製造過程で大きな環境負荷を追わせるし、風力発電だって鳥類への被害や巨大な設備は人間にも影響する。地熱発電とか、その他自然エネルギーの発電手法は、太陽光発電以外は結局は発電機を回す動力を売ることが目的で、実際に自然から発電をしているわけじゃ無い。でもこの発電菌なら本当の意味での「自然エネルギー」だし「再生可能エネルギー」だし、本当に自然の中から取りだしたエネルギーと言えると思うけど。

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