2024年8月28日

女性宰相を選ばない理由

与野党それぞれの第一党でほぼ同時期に行われる次期総裁・代表選挙。基本次の代表を決めるのは、その政党の党員と所属議員で、殆どの国民には関係無い話ではあるんですが、与党の場合、自民党の総裁=日本国首相と事実上なるので、影響は大きい。また野党とはいえ、仮にも「野党第一党」で150人規模の議員を有している政党だから、野党と言えどもその存在は多少は国民生活に影響するだろうし。実際、つまらない言いがかりで法案成立を遅らせて、国民生活に影響を及ぼしていることも事実ですし。

今回の代表選で素朴な疑問として、自民党が推薦人20人を一つの閾値にしているのは理解出来るとして、所属議員がその半分以下の立憲民主党も、推薦人を20人とする理由が良く分からない。精々10人位でも十分のではと思うし、そうすればもっと色々な人が立候補する余地も生まれて活性化するのにと、余計な心配までしてしまいます。まだ最終的な立候補者は決まっていないけれど、個人的に素朴な疑問として「女性代表をもっと出せ」という声が聞こえてこないことが凄く不思議。日々「男女同権」とか「女性参画」と言うことを声高に言って、中には「女性枠を設けて半々にする」とまで言っているような人達が、なんで今回は「男女半数の立候補者確保」とか言わないのだろうか。穿った見方をすれば、同じ女性候補でも自民党の女性議員には肩入れしたくない、と思っている人達が「同権」ということを声高に主張していたような気もするし。

地元出身ということを割り引いても、「女性宰相」というのは「若返り宰相」ということ以上にインパクトの有る話だと思います。それに、毎年「日本は女性の権利が低い、ジェンダーギャップが最低」と言っている人達からすれば、今回は女性宰相という日本の「顔」を変える絶好の機会なわけで、何故そういうチャンスを利用しないのだろうか。女性候補として言われているのは、高市氏、野田氏、上川氏で、確かに高市氏、野田氏はちょっと癖があるかもしれない。でも、上川氏ならそれなりに実績はあるし、年齢的にも多分そんなに長期政権は無理で、次の候補も選びやすい。インパクトとしては、日本最初の女性宰相というのは大きいだろうし、それに対して彼女は外務大臣を今勤めているくらい交渉力も期待出来る。若手の総裁を選ぶリスクよりは、よほど堅実で実りも大きいと思うのだけれど、多分こちらからでは見えない大人の事情が幾らでもあるんでしょうね。

立憲民主党でも、1年生議員の女性議員が立候補に向けて準備しているらしく、でもそんなに大々的な話としては聞こえてこない。もし蓮舫氏が都知事選に出馬せずに残っていたら、彼女なら今回手を上げただろうか。仮に、都知事選で敗れたとしても、小池氏に肉薄した2位での落選ならば、「蓮舫待望論」みたいなものが立憲民主党内部から出てきて、三顧の礼で迎えられて立候補したのかも。でも、都知事選のためとは言え離党した人が、落選して直ぐに復党するというのは納得出来ない人も多いだろうし、多分彼女の場合内部に敵も多いだろうしなぁ。まぁ、色々事情はあるにしても、今回ほど女性のリーダーシップを表すには絶好の機会だと思うのに、そう言うことを主張する声は以前よりも聞こえない気がする。結局は、自分がやるわけではない、責任を取らされるわけでは無いときには声高に主張するけれど、それが現実になってしまうとリスク回避、責任回避するのは、声高に主張することはビジネスであって本位では無いと言う事なんだろうな。何だかんだ言っても、アメリカが凄いと思うのは、バイデン氏が撤退してハリス氏に変わっても、それを党として支える熱量は変わらないところだと思うんですよね。リーダーシップは必要だけれど、それは個人のカリスマ的なものではなく「チーム」として醸成されるものという認識なんでしょうね。考えてみたら、テキサスの農家から大統領とか、俳優から大統領とか、結構アメリカの大統領の背景も怪しいところはあったしなぁ。今こそ、「女性宰相、女性総裁・代表」を選出するチャンスなのでは。

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