2024年7月31日

緊急連絡機能

Appleが始める、衛星通信を利用した緊急通報サービスに関しての記事。天の邪鬼な事を言えば、見出しに書かれている

電波が届かない場所でも救助要請が可能に

というのは矛盾した言い方で、衛星との通信でも利用するのは「電波」。「電波が届かない場所」ではなく「契約回線が利用出来ない場所でも」「WANが届かない場所でも」「モバイル通信が利用出来ない場所でも」とか言うのが正確な表記だと覆うけれど、まぁ一般的に「スマホでの通話=電波」という認識みたいなものだから、回線障害等で通話出来ない=電波が通じない、という理解になるのは一般的な話何だろうなぁ。

対象はiPhone 14からと言う事なので、自分が今利用していiPhone 15もいざとなればこの機能が使えることに。とは言っても、自分は山登りの趣味はないので登山中とかハイキング中に何か緊急通信が必要になるという状況は先ず無いと言えます。山間部とか海岸でのキャンプ等の趣味もないので、そういう場合のユースケースも自分には不要。有りそうなのは、不慣れな土地にドライブとかで出かけて、道に迷ってしまい奥まった場所なので回線も通じないような場合には、衛星通信経由での連絡は必要機能かもしれない。ただ、同じように回線不通になったとしても、この衛星回線を利用するには天頂部分が空いている必要があるので、基本屋外での利用想定なのかな。ビルなどの中にいて、地震等の災害に遭遇して通信途絶した時等は、そのままではこの衛星通信も利用出来ないだろうなぁ。地下街なんかも同様。そう言う意味では、そういう施設ではレピーターみたいな装置を設置して、万一の場合は閉鎖された空間でも外部に通信が繋がるような設備を入れて欲しいけれど、それはそれで大変そう。

一番利用想定されそうなのは、地震、津波、大規模火災、等の社会インフラに大きな障害発生が想定される事態での利用だと思いますが、そういう場合に多くのユーザーが一斉に緊急通信を使い始めたら、回線は直ぐにパンクしないだろうか。そんなに太い回線だとも思えないし、広い地域が被害に遭遇すれば、何万という人が一斉に緊急通信を始める可能性も高いと思うんですよね。そこで回線詰まりが発生して、通信出来ない人が何度も繰り返すと、ますます回線詰まりが発生して、みたいな事態もあり得そう。それこそiPhone側で回線状況をモニターして、もし混雑しているようならば言った保留にして、一定時間経過後に再送するようなバッチ処理的な機能もあると可用性も高まるだろうなぁ。ただそう言う場合は、緊急性が高いからそういう通信が発生するわけで、そこでどれだけの遅延を許して効率化最適化するかは難しい課題だと思います。その遅延で、その人の命が失われたとしたら、Apple側が訴えられる可能性も生まれてくるだろうし。

この緊急通信機能は、米国の衛星通信会社であるグローバルスター社と契約して実現しているようですが、それこそ日本用の衛星連絡通信網みたいなものって構築出来ないだろうか。小型の衛星を多数打ち上げて常に日本の上空がカバー出来るようにするとか、確かソフトバンクが以前実験していたような、無人機を打ち上げて空中に中継施設を作るとか。GPS機能では、日本は準天頂衛星を打ち上げていて、精度の高い位置情報を利用できるようになっているけれど、あれと同じような仕組みで常に日本上空に衛星通信衛星が複数個存在するような事は難しくないと思うんですよね。課題は、それを進めるお金なのかな。国内でStarlinkも使えるようになったし、衛星通信はどんどん身近になっていきますね。限定されたデータ通信岳とは言え、掌にはいるスマホからアクセス出来るというのも、技術革新を感じます。そのうち、軌道上の通信衛星を経由して、宇宙ステーションとか月面基地とかとの会話も普通に出来るようになるんだろうなぁ。未来はすぐそこですよね。

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