ITmediaから、セルフレジを導入すると、客が減るという一見矛盾しているような状況の記事。私もスーパーで買い物をしたときには、大体8:2位の割合でセルフレジ利用が多いのですが、その理由は幾つかあって一番大きな理由が、多くの場合有人レジよりはセルフレジのレーンの方が空いているのでそちらを選ぶと言う事。まぁ、その程度の理由なのでそんなにセルフレジと有人レジ、後自宅近くのイオンスーパーでは自社のスマレジ専用レーンもあるので、実は三箇所に分散しているのですが、スマレジもそう言う意味ではセルフレジの範疇に入れていいのかな。となるとイオンは自社の決済サービスを止めないといけなくなるのだけれど。
記事で示されている実例は英国とアメリカの例なので、そのまま日本にも該当するとは一寸疑問な点も。特に個人的に引っかかったのは「セルフレジは売上げが下がる」という部分。恰もセルフレジ導入が顧客の購買意欲を下げているような表現だけれど、そうでは無くて購入点数の少ない顧客が早く通過出来るであろうセルフレジを利用するんじゃないの? 例えばスーパーで、お昼のお弁当と飲み物二点を購入した人が、有人レジに並ぶよりは直ぐに通過出来るであろうセルフレジに行くのは当然の判断でしょうし。あと、自分の見た限りでは家族連れ等でまとめ買いをして買い物籠一杯の場合には有人レジに行く傾向が強いと思うので、それもセルフvs有人の違いがでてくる傾向だと思う。そう言う意味で、これまで全ての処理を有人レジで行っていたケースから、直ぐに処理が済む少量購入の顧客をセルフレジに流していることは、成功なんじゃ無いだろうか。
その理由は、セルフレジと有人レジでの最大の違いは「商品スキャンのスピードと処理済み商品の処理」だと思うから。セルフレジで一番困るのは、商品のバーコード位置を蛾して一回のスキャンに時間が掛かること。また生鮮食品などで量り売りみたいな物は、バーコードがついていないものも有って、その場合は画面から「葉物野菜」「白い野菜」等のカテゴリーを選択して、そこから目的の商品を見つけて点数を入れる、という面倒な処理が入る事も。だからセルフレジの商品登録完了作業の時間って、有人レジに比べて何倍も掛かっている気がします。有人レジの場合は、担当スタッフさんがほぼ瞬時にバーコードの位置を判断して流れるように右から左に商品をスキャンしつつ、買い物籠の無いに適切に入れてくれるから、処理スピードは段違い。大量購入の人がセルフレジに来れば、スキャン時間もそうだし途中扱い方が分からなくてスタッフを呼び出して時間がかかるでしょう。それでも極たまに家族連れで小さな子供が居る家庭何かだと、多分子供の体験教育も予てだと思うけれど、子供にスキャンさせたりしてさらに時間が掛かり端末を占有することも。その場合でも全部がそういう顧客で埋まるわけではないので、他の端末がどんどん流れてくれるから、そんなに大きな問題にはならない。
更にイオンスーパーでは、商品スキャンが終わると、その先にある精算用端末の番号を示して、支払はそちらに移動して行います。大体有人レジ1箇所に3箇所の精算端末が設置されていて、殆どの場合は有人レジのテーブルは商品スキャンが終わると直ぐに空いて次の顧客の商品スキャンを連続して行えるようになっているわけです。つまり律速段階になる支払作業を分離することで有人レジの処理効率を上げて全体としての効率アップをしているわけで、そう言う意味ではここで書かれているキャッシュレス決済の話はちょっと視点がずれている気がします。重要ではあるけれど、一番の問題は現金と多様なキャッシュレスが混在している決済場面をいかに効率よく裁くかと言う事なのだから。有人レジの更なる効率化を進めつつ、記事の最後にあるような「優しいレジ対応」も考えるのであれば、レジ待ちの行列を多くの場合のように各レジ毎に並ぶのでは無く、待ち行列は1列にして、空いた有人レジにそこから一人ずつ進む方式(アメリカでよく見る形式)にすれば、一つの有人レジで対応が長引いても、他の有人レジが吸収してくれるから、そのレジに並んだ顧客が待ち時間で不満を感じることは無くなると思う。但し、その場合これまで以上に長くなるであろう待ち行列の待機エリアを作らないといけなくなるのが一番の問題点でしょうね。でも日本人だと、長く伸びた(でも処理速度は速い)待ち行列を見てセルフレジに逃げたけれど、やり方に慣れず品物も多く、逆に時間が掛かって不満がつのる、みたいな結果になりそう。それでも、1) 待機エリア、2) 商品登録(スキャン)エリア、3) 精算エリア、4) 購入品詰め替えエリア、と分類すれば全体の効率はかなりアップして顧客満足度も上がるんじゃ無いだろうか。そこに、少数品目の人用のセルフレジエリアを置けば、ほぼアメリカのスーパーのスタイルになって、何だ結局そうなるのかとは思うけれど。
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